【ストレスと食】セロトニンとドーパミンを増やし「脳を元気にする」食べ物

 

気候や環境の変化によって「心身のバランス」を崩してしまう人がいます。中には、人間関係などの社会的ストレスや加齢、病気などによってセロトニンやドーパミンなどの分泌量に異常をきたし、「脳に病変」をもたらしてしまう場合だってあるのです。

その結果は散々たるものです。うつ病になったり認知症になったり、自律神経異常から派生して起こる様々な疾患にかかってしまったり。。。

こうした病気の予防・改善のためにも、日頃から薬には頼らない「バランスのとれた食生活」を心がけましょう!

 

「セロトニン」とは

脳の中には、50種類以上の神経伝達物質が確認されていますが、その働きが比較的解っているのは20種といわれています。精神活動の面で重視されるのはγ-アミノ酪酸(GABA-ギャバ)、ドーパミン、ノルアドレナリン、セロトニンなどです。

セロトニンは「幸せホルモン」と呼ばれる脳内ホルモンで、「ドーパミン」(快感を増幅させる)、「ノルアドレナリン」(神経を興奮させる)  と並び、感情・精神面・睡眠など人間の大切な機能に深く関係している三大神経伝達物質の1つです。

 

 

脳は緊張やストレスを感じるとセロトニンを分泌し、ノルアドレナリンやドーパミンの働きを制御し、自律神経のバランスを整えようとします。温泉に入ったり適度な運動をして癒されるのは、セロトニンが増えノルアドレナリンが減少するからです。逆に、ストレスや疲労が溜まるとセロトニンの分泌量が減り、働きが制限されてしまいます。

セロトニンが不足すると感情にブレーキがかかりにくくなるため、快楽から抜け出せず依存症に陥ったり、うつ病になりやすいなどといった指摘もあります。セロトニンは、落ち着きと安定感をもたらす重要な神経伝達物質と言えます。

 

 

「トリプトファン」を摂って「セロトニン」を増やそう!

セロトニンは脳内で作られるのですが、その基本となる材料は「トリプトファン」と呼ばれる必須アミノ酸です。このトリプトファンは体内で生成できないので、食事から摂らなければなりません。仮にこのトリプトファンが不足してしまうと、不眠症になったり上述したような疾患を患ってしまうことにもなりかねません。

というわけで、豆腐・納豆・味噌・しょうゆなどの大豆製品、チーズ・牛乳・ヨーグルトなどの乳製品、米などの穀類、ごま・ピーナッツ・アーモンド・卵・バナナなどを積極的に摂取していきましょう。実は、肉や魚にもトリプトファンは多く含まれているのですが、トリプトファンを脳へ取り込みやすくするためには動物性たんぱく質よりも植物性たんぱく質の方がベターです。いずれにせよ、バランスよく主食・主菜・副菜を揃えて食事をすることが一番なのです。

 

 

「腸が幸せ」 = 「脳も幸せ」

昔から「断腸の思い」「腸(はらわた)が煮えくりかえる」「腹をくくる」など、人の気分を表すのに「腸」や「腹」といった言葉がよく使われてきました。これには根拠があって、人の体の中心に位置する消化器官、中でも腸の状態は人の気分に影響を与えることがわかっているのです。

つまり、お腹のまん中にある「第二の脳」とも呼ぶべき「腸」を幸せにすると、「脳も幸せ」になり、人は幸せになれるのです。

 

 

「セロトニン」と「ドーパミン」の分泌を促す食べ物

セロトニンとドーパミンの分泌を促してくれる食べ物は脳の働きを良くし、軽いうつ状態を改善する力があります。この2つの神経伝達物質には「血圧のバランスを整え」「睡眠を改善し」「必要なエネルギーを作り出す」チカラがあるのです。

そこで皆さんに積極的に摂っていただきたいブレイン・フーズ (脳を活性化させる食材) は…

 

「バナナ」「卵」「チョコレート」!

「サーモン」「豆」「パイナップル」「緑茶」!

 

卵に関しては、悪玉コレステロールを増やさないように食べない人がいるかもしれませんね。しかしながら、卵が体に良いことは科学によって証明されています。食べ過ぎないことを心がけ、適量は摂取するよう心がけましょう。卵は乳製品同様、トリプトファン & B6を生産してくれます (これらの物質はセロトニンとドーパミンの生産に必要です)。

成人の場合、脳の神経細胞は1日平均10万個のペースで死滅していきます。これを補うには脳の原料であるたんぱく質が必要ですが、良質のたんぱく源である大豆食品は、その意味でも脳の老化予防に非常に重要な食品だといえます。

 

参考までに、ドーパミンは過剰になると統合失調症を、不足するとパーキンソン病を発病しやすいことも覚えておきましょう。また、中高年男性の性的能力の衰えもドーパミンの減少が関係しているといわれています。

 

 

五感も大切に!

食品成分が体内に吸収される前から脳機能に好影響を与えるものとして五感 (味覚・嗅覚・触覚・聴覚・視覚) があります。人は、美味しそうな料理を見たり嗅いだりするだけでも体に良い働きがもたらされ、脳が幸せになるのです。

ミカンや焼肉などの良い香りをかげば、あるいは美味しい料理を食べれば、人は幸福感に満たされます。

 

 

おわりに

多くのストレスに悩まされ、超高齢化に伴い認知症が大きな社会問題にもなっている現代にあって、「脳機能の低下」を抑えたり精神活動を活性化したりする方法への関心は高まる一方です。

誰だって、健康に長寿を全うしたいと願っているはずです。そこで考えるべきは「栄養神経科学」。これは、食品の成分が脳機能に与える影響や、それによる行動への影響を研究し、食品成分の機能性を解明することで、健康長寿に貢献することを目的としています。

 

ストレスや高齢化によって生じる心身のトラブルをより良くしていくためにも、脳機能の解明は不可欠です。そして、(現時点で「脳に良い」と解明されている) 上述の食品は、あなたを幸せにする宝物なのです。

セロトニンを増やすには「よく噛んで食べる」「リズム運動をする」「朝日を浴びる」「よく笑う」「体温を下げない」「薬・抗生物質を乱用しない」「免疫力を高める」ことも大事です。

加えて、「甘いものを摂りすぎない」ことにも注意して、楽しみながら良い食生活を心がけていってくださいね!そうすることで、うつ病や認知症のみならず「むずむず脚症候群」「更年期障害」「自律神経失調症」「寄生虫妄想」といった脳の病変が原因の症状を和らげ改善させてくれるかもしれません。

 

 

関連記事: