「男性更年期障害」の症状とテストステロンの大小を自分で簡単に判断する方法
主な男性ホルモンの一つ、テストステロンは “下半身” だけに関係するホルモンと思ったら大間違いです!肥満や生活習慣病、さらには性格や職業選択といったメンタル面にまで大きく影響を与えるんです!
最近の研究から、「男の更年期障害の原因はテストステロンの減少だ」ということもわかってきています。
つまり、テストステロンは「性欲の亢進」や「生殖器の発育」に影響を与えるだけでなく、「動脈硬化の予防」や「骨・筋肉の強化」、「疲労回復」にも大きく影響するホルモンなのです。
ちなみに、少年が思春期に男っぽくなる二次性徴という現象は、テストステロンの働きによるものなんですよ。
・・・というわけで、
テストステロンを増やすことは、「女性にモテるため」だけでなく、「男の更年期障害を克服するため」にも必要なことなのです。
EDだけじゃない?「男性ホルモンの低下」と「男の更年期障害」の関係
更年期障害といえば、一般的には女性のイメージがありますが、実は男性にも更年期障害はあります。「LOH症候群」とも呼ばれ、テストステロンの減少が大きく関係しているのです。
この男性ホルモンが少ないと、性的な部分だけでなく、「やる気の減退」や「うつ症状」「筋肉痛」「心筋梗塞 & 脳梗塞のリスク上昇」などにも影響してくるのです。
実際、
「うつ病と思っていたら、男性更年期だった…」
そんな方が増えています。
「男性更年期障害」(LOH症候群) は出口の見えないトンネルです
テストステロンは、自分を社会の中で主張する時に必要なホルモンであることから「社会的ホルモン」とも言われています。例えば、テストステロンの分泌量は社会の中に出ていくことで増加し、家庭に帰ることで減少します。
さらに、赤ちゃんを抱っこすると一気に下がる…などとも言われています。心が安らぐ時はテストステロンは不要なのかもしれませんね。
男性には、女性の閉経にあたる劇的なホルモンの変化はありません。それでも、加齢とともにホルモンは減少していきます。その減少度合いには個人差が大きく、まったく気にならないレベルの人もいれば、うつなどの症状に苦しむ人も少なくないのです。
男性更年期障害のやっかいなところは、「分かりにくい」ということです。いつ襲われるか分からず、さらには、悩みを打ち明ける場所がないため、不安の行き場がなくなってしまうのです。
「男性更年期障害」の症状は?
男性更年期障害は、男性ホルモンであるテストステロンの分泌量の低下が原因で引き起こされます。
その症状には以下のようなものがあります。
① 体の症状
テストステロンは筋肉や骨を大きくし、男らしさを形成するために必要な物質です。これが減少することにより、筋力の低下やそれに伴う筋肉痛、疲労感が現れます。さらに、ほてり (ホットフラッシュ)、発汗、頭痛、めまい、なども症状の一つです。
② 心の症状
テストステロンにはネガティヴな感情を抑える働きがあります。つまり、これが減少すると健康感の減少や不安を感じたり、些細なことにイライラしたりするのです。また、抑うつや不眠、集中力の低下、記憶力の低下なども引き起こされます。
③ 性の症状
テストステロンには異性を惹きつけるフェロモンを発生させる働きもあり、ドーパミンという興奮作用のある神経伝達物質を増やす効果もあります。また、陰茎の勃起に関わる一酸化窒素 (NO) とも関係が深く、その減退はすなわちEDや朝立ちの消失、性欲の減退、頻尿にも繋がるのです。
休日や定年後に家の中でゴロゴロし出す、急に頑固になりイライラしているかと思うとがっくりして元気がない。これは典型的なテストステロン(男性ホルモン)減少が引き起こす男性更年期障害(LOH症候群)の症状です。
こうした症状は、本人よりもむしろ家族や周囲の方が気付くことが多いものです。「最近笑っていない」「新聞が読めない」「よく眠れない」。
この3つが該当すれば、比較的重い男性更年期障害(LOH症候群)の可能性が高く、出来るだけ早目に医師に相談されたほうがいいでしょう。治療をすることで、本来の健康な身体を取り戻すことができます。
決断力を高めるテストステロン
テストステロンは、声が大きい人、自分をきちんと主張する人はその分泌量が多めと言われています。男性とは元来、自分の縄張りを作り、縄張りを侵されると怒りを感じることが多いのですが、それはテストステロンの働きによるものだと考えられています。
イヌは電柱にオシッコをかけて縄張りを主張しますが、加齢とともにテストステロンが下がってくるとあまりオシッコをしなくなります。
また、テストステロンは脳の認知機能にも関与し、決断力や判断力を高めると言われています。
テストステロンが自分に多いか少ないかを判断する方法
- 手を広げます。(左右どちらでもOK)
- 人差し指と薬指の長さを比較します。
→ 薬指が人差し指より長い方:テストステロンの分泌量が多い人
このチェック方法は手を広げるだけの方法なので (医学的な根拠はなく) 、あくまで統計学となります。