今見えている世界が現実に感じられない「離人症」という症状
皆さんは、今見えている世界になんとなく現実味を感じない、なんだか他人事のように思えてしまう、といったことありませんか?
世の中には、そう感じてしまう人たちが少なからず存在しています。そしてそれは「離人症性障害」と呼ばれる症状なのです。どうやら精神や脳に原因があるようです。
そこで今回は、そんな悩みを抱えている方の事を皆さんにも知ってほしくてペンを取りました。
是非、最後までお読みいただければと思います。
【離人症の特徴】
・自分に起きている出来事を自分のことのように感じない
・熱い、冷たい、痛いといった感覚や、悲しい、嬉しいといった感情が湧きにくい
・食欲や性的欲求をあまり感じない
・もう一人の自分に見られているような感覚がある
「解離」とは、自分が自分であるという感覚が失われてしまう状態のこと。
自分がした経験や、自分の身に今現在起こっていることに現実感がなかったり、自分が経験した過去の事柄がすっかり抜け落ちてしまったり、全く記憶がないのに気が付いたら見知らぬ場所にいるなど、非常に多彩な症状が起こります。
「離人症」と似た部分も多いのですが、離人症は特に青少年期に正常な発達の過程として出ることも多いとされています。
つまり、「離人症」は精神疾患である解離性障害とは異なり、必ずしも日常生活に深刻な影響を及ぼすものとは限らないのです。
また、薬物乱用や統合失調症、うつ病などの症状として出ることもありますし、脳の病気に原因がある場合もあります。
医療機関に相談しましょう。
原因がわかっている場合は、以下の点を確認して適切な医療機関へ行ってみてください。
・脳の器質的な異常の疑いがあるとき ⇨ 脳神経外科
・精神的なもの、発達過程のもの、トラウマなどによるものである場合 ⇨ 精神科
・患者さんの年齢がまだ幼い場合 ⇨ 児童精神科
現状、「離人症」に関するデータは整っていませんので何とも言えない部分も多いのですが、一説には「思春期には半数以上の人が経験しているのではないか」とも言われているのです。
それほどに、珍しいことではないのです。
ただし、楽しいことを楽しめない、喜ばしいことを心から喜べない、といった症状がある場合には、生活上困ることもありますので、ある一定期間続いているようであれば治療を受けることをお勧めします。
適切なカウンセリングを受け、笑顔溢れる日々を過ごしていけますように!