「吐き気」や「寒気」を伴う「胃痛」の原因と簡単な対処法

 

シクシク、キリキリと辛すぎる胃痛。痛みがひどいときは、胃をさすっても治まらず、体を「く」の字にしてしまうほどです。このような胃の痛みはなぜ起こるのでしょうか。

そして、胃痛と吐き気が同時に起こるのはなぜ?場合によっては重大な病気の可能性もあるので注意が必要です。吐き気を伴う胃痛が起こる原因をきちんと理解し、適切な対処をとるようにしましょう。

 

 

 

胃の働き ☆

胃は、摂取した食べ物を一時的に蓄え、腸で吸収しやすいように消化を行うための臓器です。満腹時は大きく膨らみ、食べ物や飲み物を約1.5~2.5リットルも溜めることができるんです!

 

 

 

(ちなみに、ギャル曽根さんのような大食い体質の方々は、もっともっと、数倍の容量を持っているのですが…)

 

それはともかくとして、

胃からは胃酸という消化液が一日あたり1.5~2.5リットルも分泌されています。この胃酸には (腸が栄養を吸収しやすいように) 食べた物を溶かし分解してくれる働きがあります。

 

 

胃酸の分泌には、以下の3つのホルモンが関与しています。

 

 

①  「アセチルコリン」

食べ物のニオイを嗅いだときや、美味しそうな食事の映像を見たときなどに、脳からの刺激が副交感神経に伝達され、「アセチルコリン」が分泌されます。

 

②  「ガストリン」

実際に食べ物が胃に入るとこれが分泌されます。

 

 

そして、、、

 

③  「ヒスタミン」

何も食べていないときも胃酸が必要量分泌するようにコントロールしているのが「ヒスタミン」です。

 

 

 胃酸は、食べ物を消化するだけでなく強い殺菌作用があります。それは、金属を溶かしてしまうほどに強力な消化液なのです

 

 

 

では、どうして胃は胃酸によって溶けないのでしょうか?

 

 

それは、、、

胃は、胃酸だけでなく同時に胃粘液を分泌し、この胃粘液で胃の中の粘膜を保護しているからです。

 

 

 

 

 

 

胃痛が起こるメカニズム

では、胃の痛みはなぜ起こるのでしょうか?

 

通常であれば、胃酸と胃粘液の分泌量はバランスが保たれているため、胃粘膜が荒れることはありません。しかしながら、なんらかの要因で胃酸が出すぎると、胃粘液が胃粘膜を保護しきれず胃痛につながるのです。逆に、胃粘液の分泌量が減った場合も同様です。

 

例えば、過度なストレスによって自律神経のバランスが崩れたとします。そうすると、胃酸の分泌量が増加し、胃粘膜が荒れてしまうのです。他にも、喫煙は血管を収縮させ胃への血流を悪化させます。

このように、日常生活の様々な要因によって胃粘膜の働きが低下してしまうと、胃粘液の分泌量が減少してしまいます。つまりは、胃酸と胃粘液の分泌量のバランスが崩れることによって「胃の痛み」が起こるのです。

 

 

胃酸の分泌が過多になり、胃粘膜が傷んだ状態が長く続くと、胃粘膜が炎症を起こす「胃炎」や胃粘膜に潰瘍(かいよう)ができる「胃潰瘍」になることもあります。

「ただの胃痛だよ」と安易に考えそのまま放置せず、早めに対処しましょう。

 

 

 

 

胃痛の原因

「胃が痛いっ!」という症状は、ストレスを感じた時に出る方が多いのではないでしょうか。飲食による刺激もしかり。。。ただ、こうした胃の痛みの中には、他にも恐ろしい原因が隠されている場合もあります。

まずは、胃の痛みを招く7つの代表的な疾患を以下にまとめてみました ↓

 

 

《 胃痛の原因 》

1. ストレス

2. 空腹

3. 便秘

4. 急性胃腸炎

5. 胃がん

6. 胃ポリープ

7. 胃潰瘍

 

 

 

 

急性胃腸炎の可能性も…

市販薬を飲んでも胃の痛みや吐き気が続いている場合、もしくは、激しい痛みが持続している場合には、重い疾患が隠れている可能性があります。そんな時は躊躇することなく、一度病院で診察を受けてみましょう。

 

胃の痛み  +  下痢 …

 

もしかしたら急性胃腸炎かもしれません。

(急性胃腸炎になると、胃だけでなくお腹全体が痛むことが多いです)

 

 

 急性胃腸炎の原因は様々ですが、多い原因としては食べ物を介して細菌や(ノロ) ウイルスによる感染が起こることです。また、まれにですが食物アレルギーにより胃腸炎を起こしてしまうケースや、高血圧や便秘などにより腸の血流が一時的に悪くなる虚血性腸炎も起こり、胃痛と下痢を招くことがあると言われています。

 

 

 

 

「吐き気」がある時の対処法

 

《 嘔吐 》

急性胃腸炎で嘔吐を伴う場合は、ウイルスによる感染が疑われます。ウイルスの種類によっては下痢や嘔吐が長引き、重症化することもあると言われています。

ただし、急性胃腸炎による下痢や嘔吐は身体の中の悪いものを出そうとする正常な反応の1種です。このため、無理に薬を飲んで下痢や嘔吐を止めるのではなく、安静にして水分を補って免疫力を高めることが大切だと言われています。

 

(それでも症状がひどい場合は脱水などの危険性があるため、医師に相談して適切な処置を受けるようにしましょう)

 

 

《 寒気 》

細菌やウイルスに感染して急性胃腸炎を招いているときは、寒気や発熱を伴うことが多いと言われています。全身がゾクゾクするような寒気は、食中毒などによる急性胃腸炎の代表的な症状の一つです。

 

 


🔴  対処法は?

まずはじめに、急性胃腸炎になって下痢 & 胃痛を招いた時には、しっかりと水分を摂るようにしましょう。ただし、冷たいものは余りよくありません。温かいお白湯やお茶などを小まめに飲みましょう。また、栄養不足を防ぐためにスポーツドリンクを飲むことも大切です。

 

 

そして、症状が改善してくれば、徐々に消化の良い物を食べるようにしていくと良いでしょう。

 

 


🔴  胃痛のときにおすすめの薬は?

胃腸薬には様々な種類がありますが、まずはどれか一つ試してみたいという場合には「総合胃腸薬」を試してみてください。「総合胃腸薬」は、胃の様々な不調に効果を発揮すると言われています。

代表的な物だと第一三共胃腸薬プラスなどがあります。第一三共胃腸薬プラスは胃もたれや胸焼け、吐き気などの改善のほかに、整腸作用もあると言われています。胃腸の不調が多い場合は一度試してみてはいかがでしょうか。

 

 

また、最近はコンビニでも薬を取り扱っていますが、胃腸薬ドリンクなるものもあります。

例えば、ソルマックゴールド胃腸薬には10種の生薬が配合されており、食べ過ぎや飲み過ぎによる胃の不快感や吐き気を和らげてくれると言われています。二日酔いや胃のむかつきが強い方は一度試してみてもよいかもしれません。

 

何はともあれ、上述した簡単な方法で改善が見られないようであれば、一度病院に行ってきちんと診断してもらうことを強くオススメします。

胃が痛いと、仕事も遊びも100%の力を発揮できませんもんねっ!

 

健康が一番です ♡

 

 


最終更新日:2017/12/06