スマホ目 (老眼) の原因と解消・改善・予防・対策

 

パソコンやスマートフォンを使用する機会が多い現代人には、「目の疲れ」だけでなく「ドライアイ」「近視」「老眼」といった様々な目のトラブルが増えています。「肩こりや頭痛が多い」「1日4時間以上画面を見る」「最近目のピントが合いにくい」といったことに心当たりのある方は要注意です。

中高年特有の症状かと思いきや、こうした症状は若い世代にも広がっています。いわゆる「スマホ老眼」(調節緊張症) です。そこで今回は、発症の仕組み・改善・対策などについてまとめてみました。

 

「スマホ老眼」が増えている!

スマホの長時間使用によって「スマホ老眼」に悩む人 (10代から) が年々増えてきています。「遠くがぼやける」「手元が見にくい」など、いわゆる老眼に似た症状が起こっているのです。さらには「頭痛」「めまい」「吐き気」といった症状まで伴います。事は深刻です。この「光」の弊害を何とかしなくてはいけません!

ちなみに「老眼」とは、手元の細かい文字が見えづらくなる症状のことです。

 

 

「スマホ老眼」の原因と仕組み

スマホ老眼の原因は、物を見るときにピントを合わせる「目の機能」と深く関係しています。目をカメラに例えるとわかりやすいでしょう。(目において) カメラのピント調節を担うのは水晶体です。「透明な目のレンズ」で、弾力があって周囲を毛様体筋に取り囲まれています。

この毛様体筋は「レンズの度を調節する働き」を持っています。遠くを見るときには緩んでリラックス、近くを見るときには縮んで水晶体を膨らませるのです。つまり、水晶体と毛様体筋のいずれかに異変が起きるとピント調節に不調をきたすわけなのです。

 

 

40代以降に増える通常の (近くの文字が見えづらくなる) 老眼は、加齢によって水晶体の弾力が失われることが主な原因となっています。水晶体が膨らみにくくなるため (水晶体の硬化)、見え方を調整しようとする筋肉 (毛様体筋) の力が弱くなり、近くにピントを合わせづらくなり、本や書類の文字などがかすんで見えるようになるのです。

それに対して若い世代にも起きるのが「毛様体筋の酷使が原因」の目の不調!パソコン・スマホなどを長時間見続けることで、毛様体筋が凝り固まった状態となるのです。

 

 

重症化すると…

重症化すると「視力の低下」「眼精疲労」だけでなく、「頭痛」「肩こり」「吐き気」といった日常生活に支障をきたす症状まで起きますし、やがてはもっと深刻な症状 (白内障・緑内障・網膜剥離など)を引き起こす元になってしまいます。そこで「早めの対処が必要」となってくるのです。

 

 

予防と対策

「スマホ老眼」の予防や改善で重要なのは、操作時の正しい姿勢です。できるだけ「顔を画面に近づけすぎない」ようにしましょう。寝転がった姿勢でスマホを操作するなんてもってのほかです!少なくとも「30~40cm」は離して使用しましょう。また、視線を少し落とすように画面を見ると目がリラックスします。

加えて、定期的に毛様体筋を休めることも大切になってきます。時々、「目が疲れたなぁ」と感じたら遠方の何かをチラ見する習慣を持ちましょう。このほか、入浴・休憩時にタオルで目の周囲を温めると効果的!血行の改善が促されます。目の機能維持に役立つ「ポリフェノール」類を含む食品を積極的に摂るのも目の疲労回復に役立ちます。

 

 

簡単「眼トレ」

人はボーっとしている時、1m先に焦点を合わせています。そして「毛様体筋」は遠くを見る際にリラックスし、近くを見る時に一番負担がかかるようになっています。現代人はスマホなど近くを見ることが多いので、眼の筋肉が凝り固まっているのです。これをリラックスさせてあげましょう。

というわけでここでは、誰でも簡単にできる目のトレーニングをいくつか紹介したいと思います。

 

① 遠近ストレッチ「眼トレ」

遠近を交互に見る。

 

② 変顔「ストレッチ」

寄り目にしたり、上下左右に動かしてみたり、変顔をしたりすることも効果的です。「変顔」には顔の筋肉をほぐし自然な笑顔を作りやすくする効能もありますからね。

③ マッサージ

目の周りを軽くマッサージすると、油分の分泌を促し質の良い涙を作れるようになります。

 

 

おわりに

100歳まで生きるかもしれないのに、若いうちから目を酷使しすぎて目だけ老化を早めてしまうのはあまりにももったいないことです。そうでなくても40代以降は白内障や緑内障といった加齢性の目の病気が起きやすいものです。

年に1回くらいは眼科を受診し、目の健康をチェックしてもらってください。人生の全てを快適に過ごすため、くっきりとした視界を維持することはとても大切なことなのです。そして、常にスマホを持ち歩くことをやめ、週末くらいは自然を相手にアクティブに活動してみてはいかがでしょうか。そうすれば、目だけでなく「心」も「身体」も元気になりますよ!つまりは最適な生活習慣を維持していきましょうということです。何とか、スマホ依存症から脱却してくださいね。