日本一有名な発達障害者、長嶋茂雄さんの魅力とは
「長嶋茂雄さんは発達障害だ」…と断言するのは少し乱暴かもしれませんが、日本国民のおよそ10人に1人が発達障害とも言われている現在、そして歴史上の偉人たちの多くがそうであったことを考えれば、何も不思議なことではありません。
良くも悪くも特別な資質を持っているのが発達障害者なのです。
ここでは、「発達障害 = マイナスなこと」ではなく、「他者とは違う」「個性的」といったプラスの観点から、長嶋茂雄さんを考察してみたいと思います。
発達障害だったとされる世界の偉人たち
天才的な仕事をしてきた歴史に名を残す偉人たちの多くは、「発達障害者であっただろう」とされています。例えば、エジソンやスティーブ・ジョブズ、坂本龍馬などなど。
イチローや羽生結弦など一流のアスリートたちも、「発達障害」を持っているからこそあれほどの偉業を成し遂げてきているとも言えるのです。
そう考えてみると、「発達障害」ってむしろ宝物のような気がしてきませんか?
長嶋茂雄さんのトンチンカンな伝説
長嶋茂雄さんには多くのトンチンカンな伝説が残されています。例えば、
◉ 試合前、「靴下がない」と大騒ぎした挙句、片方の足に2枚履いていた
◉ 試合後、「車の鍵がない」と大騒ぎしたものの、実はこの日電車で来ていた
◉ 息子の一茂を球場に置き忘れて帰宅した
などなど。
つまり、長嶋さんは「1つのことに集中するあまり他のことが頭から吹っ飛んでしまう」ことが多いようです。
「不器用」「変わってる」「ユニーク」などと捉え方一つで解釈は異なってきますが、別の言い方をすると「天才」!
「順序や段取りがわかっていることには人一倍集中できる」人なのです。
サードが適任だった長嶋茂雄さん
このように、「発達障害」で大成する人は、学者・医師・政治家・芸術家・アスリート・芸能人などの分野で際立っており、「一芸に秀でた人」が多い傾向にあります。
これは、「自分に向いていることに、高い集中力で没頭できる」からなのでしょう。特に長嶋さんクラスにもなると、あまりにも集中しすぎて伝説的なドジも数多くやらかしてきています。
それはさておき、なぜ長嶋さんはサードのポジションを守ることになったのでしょうか?
理由は簡単。
「ショートはランナーや相手の攻撃を意識したプレイが多く、打球だけに集中できないから」
「サードだとボールだけに集中できるから」
つまり、長嶋さんにはズバ抜けた反射神経がある一方で、周りの他人を見て連携するプレイが苦手…という特性があったのです。
監督として大成できなかった原因
もちろん、監督として優勝も日本一も経験しているので、てんでダメだったわけではありません。ただし、他球団よりもはるかに強い戦力を持っていながらあの成績ではあまり良い監督だったとは言えないでしょう。
事実、勝率は巨人で長く監督を務めた人の中では良くない方です。ここにももしかしたら「発達障害」が関係しているのかもしれません。
長嶋さんが監督として大成できなかった原因
擬音とジェスチャーの指導が多く、天才から凡人への指導はうまく伝わらなかった。
言い換えると、長嶋さんは【事務的な能力】が低かったから結果が伴わなかった、と言えるのです。
◉ サインを忘れたり
◉ 相手にサインがバレバレだったり
◉ 論理的な選手起用ができなかったり
◉ 自分の使った選手を忘れてしまったり…
つまり、
意思の疎通・協力関係を通じて周囲の人たちと何かを成し遂げるのが苦手だったのです。
才能も理解者がいないと成り立たない
長嶋さんにはずば抜けた才能があり、その使い道があり、理解者がいてくれたため大成功を収めることができました (選手として)。
しかしながら、多くの発達障害者たちは一般社会の中で病んでしまったり、あぶれてしまっています。
子どもの頃だったら「向いてる方向に伸ばす」だけの時間があるかもしれませんが、大人になってからでは難しいのです。しかしながら、実際問題として「大人になってから発達障害であることに気づく人」が非常に多いのです。
ただ、そんな人でも興味や適正、あるいはキャラを活かして立ち位置を勝ち取ることができたら…大成できるとしたら…?
何事にも、「遅すぎる」ということはありません!
たとえ長嶋さんほどの天性の才能を持ち合わせていなかったとしても、あなたにだって何かできるはずです。
長嶋さんがリハビリに熱を燃やし、不可能を可能にする様を見て「この人ほど集中力があればなんだってできる」と感じた方も多いのではないでしょうか。
そう、世の中には優秀な部分を活かして成り上がる人もいれば、悪い部分ばかりにスポットを当てて伸び悩む人も。。。
ここで大事なのが周囲のチカラです。良い部分にスポットを当て理解してくれる人がいれば、発達障害者だって輝けるのです。