老後に必要なお金はいくら?

 

近年、「老後破産」 や「老後貧困」といった言葉をよく耳にするようになりましたが、そうでなくても、老後に対して漠然とした不安を抱いている方はけっして少なくないはずです。

あなたは真剣に「老後の資金はいったいいくら必要なんだろう?」と考えたことありますか?

 

毎日の生活費はもちろんのこと、家賃・医療費・住居維持費・食費・娯楽費・孫へのお小遣い・旅費、そして葬儀代などなど、考えれば考えるほどお金はいくらあっても足りないような気がしてきます。

年金が本当にきちんと支給されるのか…といった不安もありますね。

 

 

知っておきたい老後に必要なお金

 

①  「最低生活費」は夫婦2人で月22万円

ある調査において、老後の日常最低生活費は夫婦2人で平均22万円…という結果が出ました。

 


②  「ゆとりのある生活費」は月35万円
一方で、旅行・教養・園芸など趣味・娯楽まで楽しめる人生を望むのであれば、夫婦2人で月35万円くらいはほしいものです。身内やご近所さんとの付き合いなどでも何かとお金がかかりますからねー。

 

 

 

 

定年後の支出の変化について

会社を退職すると生活は一変します。

 

 

①  定年に伴い「不要」となる支出の一例

  • 住宅ローン (完済した場合)
  • 飲み代
  • ビジネス服代
  • 子供の養育・扶養費用 (子供が成人した場合)
  • 厚生年金保険料
  • 雇用保険料
  • 健康保険料

 


②  定年に関係なく発生する支出の一例

  • 食費
  • 家賃
  • 住居費 (固定資産税・リフォーム費など)
  • 水道・光熱費など
  • 各種保険料
  • 介護保険料

 


③  定年後に発生する支出の一例

  • 趣味や生き甲斐のための費用
  • 妻の国民年金保険料 (妻が60歳になるまで)
  • 国民健康保険料

 

 

 

 

公的年金はどれくらいもらえる?

老後の生活を支える主な収入源は「公的年金」という方が多いのではないでしょうか。今後、公的年金の受給額は減少していく可能性もありますが、ざっくりとみてみると以下のようになります (少なめに換算)。・厚生年金… 月額15万円
・国民年金… 月額5万円

 

そして、基本的には65歳から年金を受け取ることができますが、少子高齢化の加速によって今後は「75歳から受給が基本」…となる可能性も否定できません。

いずれにしても、年金受給までの「無収入期間」の分の蓄えは絶対に必須です!「定年退職後も再就職して働く」「老後資金を貯めておく」などの対策を忘れずに!

 

 

 

 

60歳までに準備しておくべきお金は最低2000万円
60歳までに貯めておくべきお金は、主に以下の2つになります。
 

① 60歳以降の生活費
② その他 

この2つを計算し、それから (将来想定される) 公的年金の金額を差し引けば、準備すべき金額が見えてきます。

 

 

例 )夫婦2人のケース

 

① 60歳以降の生活費

25年間 (60〜85歳まで) の生活費は22万円 × 12ヶ月 × 25年間 = 6,600万円

 


② その他

医療費・介護費・予備資金などで1000万円程度


③ 収入 (公的年金)

夫 … 厚生年金 (15万円)
妻 … 国民年金 (5万円)

受給期間20年
(15万円 + 5万円)×12ヶ月×20年間=4,800万円

 

 

 

・・・というわけで、

60〜85歳 (老後) に必要なお金は① + ②  – ③  =  2,800万円 ということになります。

 

もちろん、これはあくまで目安の金額です。生活の水準や個々の事情によって金額は大きくもなれば小さくもなるでしょう。いずれにせよ、自身の人生をもう一度見直し、将来について今一度真剣に考えてみませんか。

計画を立てて準備することが重要です。