顔面多汗の女が自力他力で症状を克服した話
暑いわけでもなく、運動したわけでもないのに大量の汗をかいてしまう多汗症。その多くは原因不明らしいのですが、一方で、その多くが精神的なストレスによるものだとされています。
Wikipediaには、「多汗症とは、体温の調整に必要な通常の範囲を超えて、発汗が異常に増加することを指す症状」と記載されています。
私の友人Yさん (女性) は20歳の頃「私はもしかしたら多汗症なんじゃないのかなー?」と思ったそうです。「多汗症」は男性に多い症状というイメージがあるかもしれませんが、女性にも案外多いものなんです。
そこで今回は、Yさんの体験談を余すところなく書いてみたいと思います (内容公開に関しては既に本人の承諾済みです)。
「以前はそんなことなかったのに、高校3年の夏頃から異常に汗をかくようになったんです」
いつも脇の下や顔周りがビッチョリ。。。
初めは、「暑いから仕方ないか」「少し走ったからだね」とあまり気にしていなかったのですが、「クラスで発表する際」「ちょっとした大会に参加した時」など、緊張するシーンがあると滝のような汗が毛穴中から噴き出してきたのです。
友人には「その汗大丈夫?」「どこか調子悪いんじゃない?」と心配され、保健室の先生にはよく栄養ドリンクやポカリスエットのようなものをいただきました。
「熱中症なのかな?」と思い、極力塩分を取ったり、涼しくしてみたり、うちわを持参したり、できる対策は全てやってみました。
高校を卒業し、地元の会社に就職したYさん。その後どうなったのでしょうか?続きを見ていきましょう。
入社したての春、新人研修で自己紹介をする機会がありました。もともと、どちらかと言えば緊張する方だったのですが、なぜかいきなりドッと汗が出てきて、私は以来「汗っかき」のイメージを持たれてしまいました。
化粧は全て汗で流れ落ち、「尋常じゃない汗」に恥ずかしくなり、少しパニックになってしまったんです。
それからというもの、プレゼンなどの度に毎回汗をかくので、デオドラント剤をたっぷり体に塗り、メイクの上からメイク崩れ防止スプレーをし、なるべく汗をかかないように心掛けてはいました。
それでも流れ落ちる私の汗は、毎日数枚のハンカチが必要なほど酷かったのです。
汗がひどい私でも、普通に彼氏は出来ました。一緒にいても素でいられる彼の前では緊張することもほとんどなく、汗をかくシーンは少なかったのです。
日は過ぎ、彼氏と初めての夏を迎えます。
夏と言えば汗…
「この汗を見られたら私絶対に嫌われる!」
「どうしよう…」
暑さと緊張のせいからか、少しずつ流れ出る汗。。。
ハンカチを手渡してくれた彼の目は少しビックリした様子でした。尋常じゃない汗。。。きっと彼は「体調悪いのかな?」くらいに思っていたことでしょう。
そうこうしながらも、それなりに楽しく過ごしていた彼との夏のある日。彼氏から、「なんだか臭う」と言われてしまったのです。
結局、この頃から距離が出始め別れることに。大好きだったのでとても辛かったのですが、これも運命なんだろうと思い諦めるしかなかったのです。
その後も、相変わらず汗はひどいのですが、それ以外 (仕事やプライベート) は順調で、充実した毎日を送っていました。
多汗に関して言えば、失恋したあの頃から「私は多汗症なんだ」という自覚は持っていたのです。なので、ケアは全力で入念に行っていたんです。
とは言っても、冬でも大量の汗をかく私。年頃だし、相当コンプレックスに感じていました。
ある日、インターネットで「汗が止まらない」や「冬でも汗をかく」など、汗に関するワードを検索する内に「やっぱり私って多汗症だったんだなぁ」と。
症状を調べていると、「体温が上がったり緊張をすることで汗が出る」「他人よりも汗をかく量が多い」「手のひらにも汗をかく」「季節問わず汗が出る」等様々な事項がありましたが、見事、そのほとんどの事項に該当していました。
よしっ、ポジティブに考えていこう!
自分が「多汗症」という病気である事がわかり、ポジティブに捉えるようになりました。改善のためにストレッチをしたり、ホットヨガに通ったり、とできる事は何でも取り組みました。
「気の持ちようがすごく大事」だと思ったので、何が何でも汗を止めたいという気持ちで毎日いろんな方法を試すようになっていました。
自分なりにいろいろやってみましたが、「やっぱり病院に行ってみよう」「確実に治療して治したい」と思い、すぐに病院へ駆け込みました。
ここでびっくりしたのが、多汗症とワキガは似たような症状だということです。
これまでの私は、「ワキガは独特な臭いを放ち、周囲からあまり良い印象を持たれない病気だ」という認識でした。
ただこの多汗症も同じように、周囲の人に嫌な印象を与えてしまっていたんだなーと思うと、もっと早く病院に来ていればよかったととても後悔しています。
お医者さんは、「多汗症はね、思春期に多く発症し大人になってくると症状は徐々に和らいでくるものなんだよ」という風に言われたのですが、悠長に待ってもいられないので治療をお願いすることに。
ボトックス注射という療法を行ってもらいました。さらに、発汗を抑える飲み薬を処方してもらい、定期的に通い始めることになりました。
注射が効いている期間は汗が出づらくなり、代謝が悪くなったような気もしましたが、これが一般人の正常だと思うと何だか変な感じです。
でも、この治療法を重ねること半年、夏場の汗はともかくとして、それ以外のシーズンでも汗っかきだった私の汗はなんとか止まり、快適な生活を過ごせることが実現出来たのです。
その後、薬をやめてみても平気でした。普通に何気ない生活を送れるようになったのです。おかげで、凄く前向きな気持ちを持てるようになりました。
「初めから病院に行っておけば良かったんだけどなー」と思う部分もありましたが、あえて遠回りしたのも「良い人生経験」なんでしょうね!
「多汗症」で傷ついたこともいっぱいあったし、女なのになんでこんなに臭いんだろうって思ったり…
今でも自分の昔の臭いは忘れられません。でも、そんな過去があったからこそ今の自分があるんだと思うんです。おかげで、凄くポジティブに物事を考えられる力がついたと私は思っています。
世の中に、コンプレックスを持っていない人はいないと思いますが、きっと皆さんのコンプレックスも改善できると思うんです。
そのコンプレックスを否定から入るのではなく、長所として捉えられるか、もしくは「自分を強くするための試練みたいなものなんだ」と思えたらしめたものだと思うんです。
いかがでしたか?
このような考え方 (Yさんのようなポジティブな思考) は、運気をアップさせる秘訣でもあるのではないでしょうか?
皆さんも是非、自分にあった最善のコンプレックス改善法を見つけてくださいね。
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