皆さんは「大草原の小さな家」(Little house on the Prairie) という人気海外ドラマをご存知でしょうか。19世紀末のアメリカ西部開拓時代を舞台に、ウォルナットグローブという小さな町に暮らすインガルス一家の日常を温かく描いた名作です (1974〜1982年放送)。
アメリカのみならず世界中で大人気となった本作は、今でも「おしん」同様多くの国々で再放送され続けています。まさに「伝説のドラマ」と言っても過言ではありませんね。そんな「大草原〜」シリーズの俳優さんたちにもプライベートではいろんなことがありました。今だからこそ話せるマル秘話をちょっとだけ覗いてみましょう。
《続きを読む》『大草原の小さな家』で理想的な家庭に育つ子ども (次女ローラ)を演じていたメリッサ・ギルバートは、私生活ではあまり幸せではありませんでした。実の両親は連れ子同士で再婚したため、メリッサを妊娠した時「育てる余裕はない」と養子に出すことを決意。誕生した翌日、ハリウッド在住の役者夫婦の養子となったのです。養親はメリッサが8歳のときに離婚。
養母に引き取られましたが再婚相手との実子 (後に『Roseanne』でシュールな娘を演じ大ブレイクしたサラ・ギルバート) が誕生するとメリッサは家庭に居場所を見出せなくなってしまいました。ちょうどそんな時に、「大草原~」への出演が決定したのです。「撮影現場には温かいファミリーがある」「昔の服を着て、ブーツを履いて、髪を三つ編みにして。毎日家族でキャンプしているみたい」と仕事を通じて家庭の温もりを知るようになったのです (撮影開始当時9歳)。
《続きを読む》撮影現場では、スタッフとキャストは連日タイトなスケジュールで時間に追いまくられ疲労困憊していたそうで、「父さん」役のマイケル・ランドンなどは休憩中にストレス発散のためお酒を煽っていたようです。朝からでもウォッカを…そんな飲み過ぎライフが祟って、マイケルさんは早死にしてしまったのかもしれません (すい臓がんのため死去:享年54)。
《続きを読む》主人公ローラのお姉さん役だったメリッサ・スー・アンダーソンは、撮影現場で最後までみんなと打ち解け合うことがなかったと言われています (他の皆は家族のように仲が良かった)。ドラマ内では素敵なお姉さんなのになぜ?ローラ役のメリッサ・ギルバートとは特に仲が悪かったようです。
意地悪娘ネリー役のアリソンもメリッサ・ギルバートに同調しており、「メリッサ・スー・アンダーソンはいつも偉そうな感じで冷たかった」と証言しています。単に人付き合いが苦手だっただけ…と信じたいものです。
《続きを読む》ドラマ内では天敵だった主人公のローラ (メリッサ) とオルソン家の意地悪娘ネリー (アリソン・アーングリム) はプライベートでは大の仲良し!それは数十年経った今も変わらず。
《続きを読む》真の家庭の温もりを知らないメリッサ・ギルバート (ローラ) のことを本当の娘のように可愛がっていた (父親役の) マイケル・ランドンとマイケルの妻リン。メリッサも、彼らを本当の親のように慕っていました。しかし、「大草原~」の撮影が終盤に差し掛かっていたある日のこと。マイケルがメイクさんと浮気をし、リンさんと別れることになってしまったのです。メリッサは大ショック…
《続きを読む》主人公のローラを演じるメリッサ・ギルバートは、かわいがってくれた養父が11歳のときに脳卒中で急逝すると、『大草原の小さな家』で父を演じたマイケル・ランドンに父親像を求めるようになります。その結果、週末や休日もランドン家に入り浸るようになったそうです。マイケルの浮気騒動があって彼を避けていた時期もありましたが、マイケルが亡くなる前には無事和解できたとのことです。
《続きを読む》大好きなマイケル・ランドンに演じる素晴らしさを教え込まれたメリッサは15歳の時にプロダクションを設立し、リメイク映画『奇跡の人』を制作。オリジナル映画でヘレン・ケラーを演じたパティ・デュークがサリヴァン先生を演じたこともあって本作は大きな話題を呼びました。似たような境遇のメリッサとパティは、この映画を通して深い友情を結んだそうです。
《続きを読む》10代半ばを過ぎると、メリッサは女優としてのキャリアを着実に積み上げながらハリウッドのナイトライフを楽しむようになっていきます。交際した相手は、トム・クルーズやビリー・アイドル、ジョン・テニー、ディラン・マクダーモットなど後の大物スターばかり。
《続きを読む》メリッサ・ギルバート (ローラ) は、のちにスケコマシとして知られることになるロブ・ロウと17歳から6年間、くっついたり離れたりを繰り返し「若きハリウッドスターのロマンス」として注目を集めました。ロブがナスターシャ・キンスキーと浮気した復讐に、メリッサがジョン・キューザックと浮気したりと、若さゆえにハチャメチャなこともしていました。2人は婚約もしましたが、メリッサの妊娠が分かった途端ロブは婚約を破棄。メリッサは数日後流産してしまいました。
《続きを読む》ロブと別れてから7週間後、メリッサは脚本家ボー・ブリンクマンと電撃結婚し世間を驚かせます (1988年)。翌年には長男を出産しましたが、ボーがシャナン・ドハーティー (「ビバリーヒルズ高校白書」のブレンダ役) と不倫をしたため1992年に離婚。1995年に再婚した俳優のブルース・ボックスライトナーとも男の子をもうけましたが、妊娠7カ月目の早産で心身ともに苦しい思いをしたそうです。
その後のキャリアは順調で、2001年には全米映画俳優組合代表に選出され、2005年まで代表を務めました。2008年には原点に戻る意味も込めてミュージカル『大草原の小さな家』に出演。演じたのはローラではなくお母さん役で、2009年からは全米ツアーも行いました。ちなみにこのミュージカルにはメリッサの次男も出演しています。
《続きを読む》2009年には「子どもたちがある程度理解できる年齢になったから」と自伝書を執筆。整形手術を受けまくっていたこと、薬物を乱用していたこと、アルコール依存症であったことなどを赤裸々に告白し、ベストセラーとなりました。『大草原の小さな家』ミュージカル・ツアーで全米を回った際、行く先々でチャリティー活動も行ってきたメリッサ。「ハリウッドの申し子」と称された彼女は今なおハリウッドの顔として活躍を続けています。
《続きを読む》1962年生まれのアリソン・アーングリンは結果として意地悪娘のネリー役になってしまいましたが、オーディションでは主役のローラ役を狙っていたようです。そのローラ役に落ちると今度は第二希望のネリー役に挑戦し見事合格!そんな頑張り屋さんのアリソンは、実は兄に性的虐待を受けていたことがあったようで。。。後年、幼児虐待の啓蒙活動に積極的に参加しています。
《続きを読む》ネリーは「大草原〜」の中でパーシバル・ダルトンというユダヤ人の経営コンサルタントと結婚します。あんなにも憎らしかったネリーが、彼と出会ったことで性格が柔らかくなるのです。
実は、ネリー役のアリソンとパーシバル役のスティーブ・トレイシーはプライベートでもとても仲が良く、親友同士の間柄だったようです。しかし、「大草原〜」の撮影終了後、彼はエイズにかかり亡くなってしまいます。このことをきっかけに、アリソンはエイズ撲滅啓蒙活動にも加わるようになりました。