エアコンのカビを徹底的に除去する方法と対策
エアコンは、知らないうちにカビ & ホコリに汚染されています。フィルターのお掃除をどんなにこまめにやっていたとしても、内部にはまだまだたくさんのカビが蓄積されている…なんてことも。
そんな “汚染されたエアコン” を使ってしまうとカビ & ホコリを吸ってしまうことになり、「夏型過敏性肺炎」などの病気に罹ってしまうかもしれないのです。
さらに、「運転効率は下がり」「電気代は増え」「故障してしまう」可能性だってあるのです。身体のためにもエアコンのためにも、エアコンは定期的に掃除した方がよさそうです。いやむしろ、エアコン掃除は定期的にやらないと危険です!
というわけで、エアコンのカビを徹底的に除去する方法を以下にまとめてみました。
エアコンカビはなんでできるの?
カビというと、お風呂場や洗濯機周りなど水気の多い場所に発生するイメージがありますね。じゃあなぜエアコンにもカビができやすいのか…と疑問に思うかもしれませんが、実はカビは案外どこにでも発生しやすいものなのです。
ここでのキーワードは「温度」「湿度」「ホコリ & 汚れ」です。
① 温度:20〜35度
まずはじめに、20〜35℃の環境は、カビにとって繁殖しやすい条件だということを覚えておきましょう。
② 湿度:80%以上
エアコンを使用すると、熱い空気と冷たい空気が触れ合うため結露水が発生します。その水分は排水管を通って外に流れるのですが、一部はエアコン内部に残ってしまいます。これが高湿度の原因となり、カビが繁殖しやすくなってしまうのです。つまり、夏場のエアコンはカビ菌にとって絶好の環境となってしまっているわけです。
③ ホコリ & 汚れ
カビのエサとなるのがホコリ & 汚れです。思いのほかエアコン内部には汚れが溜まりやすいのです。
カビが発生する場所は?
エアコンの前面パネルを開けると、「プレフィルター」と呼ばれる (目がそれほど細かくない) フィルターが設置されてます。このフィルターを定期的に掃除する方は少なくないでしょう。また、「自動お掃除機能」はこのプレフィルターの汚れを取ってくれています。
ただ、残念ながらカビが多く付着するのは「フィルター」ではなく、その奥にある「フィン」(薄い金属の板が縦に並んでいる繊細な部品) なのです。
そのほか、外からは見えない内部のあちらこちらにも多く発生。。。特に、発生すると取れにくい「熱交換器」「送風ファン」「ドレンパン」と言われる (シロウトが清掃で手を出しにくい) 部分に多く発生します。
(ファンは吹き出し口からエアコンの内部を覗き込んだら見えます)
ちなみに、エアコンをつけたときに吹き出し口のところに見えているのは風向きを変えるルーバーといいます。ファンはルーバーのさらに奥にあるのです。
※ 熱交換機は空気を暖めたり冷やしたりする場所
※ 送風ファンは風を送る装置
※ ドレンパンは、空気中の水分が液体から気体になった水を受ける皿
自分で掃除できる?
まずはじめに、エアコンは「自分で掃除するか」「業者のプロにお願いするか」の2つの方法があります。お金をかけてでも徹底的にやりたい方には後者をオススメします。
一方で、「なんとか自分で掃除してみたい」という方のためになる掃除方法を以下に紹介したいと思います。
🔵 エアコンの前面側
専用のエアコンクリーナー・スプレーを使うと掃除できます。
しかしながら、内部のお掃除はそう簡単ではありません。
◉ 電子部品に洗剤がかかると故障してしまう!
◉ 場合によっては水漏れの原因に…!
お掃除してキレイにするつもりだったのに、エアコンが故障してしまったら大変ですね。
それでも何とか頑張ってみましょう ↓
エアコンの基本的な掃除方法
《必要なもの》
- フィンクリーナー
- ゴム手袋
- 掃除機
- 歯ブラシ、綿棒
- 雑巾
《クリーニングの手順》
- コンセントを抜く
- エアコン上部のホコリを雑巾で拭き取る
- 前面パネルを外し、パネルとフィルターの汚れを取る
- 吹き出し口やルーバーの汚れを拭き取る
- 電源を入れて送風運転を行う
さらには、
- カバーを外してプレフィルターを外し、
- フィンに掃除機をかけ、
- 掃除機で吸い取りきれないホコリを歯ブラシ、綿棒などで慎重にこすって落とし、
- フィンクリーナー・スプレーを吹きかけます
- 乾燥したらフィルターとカバーを取り付けます
といった作業も行います。
フィルター&吹き出し口の掃除方法
フィルターはプラスティックでできているので、無理やり外そうとすると破損の原因になります。丁寧に取り外して下さい。
フィルターに溜まった埃やゴミは、浴室やキッチンでシャワーをかけるのがよいでしょう。
吹き出し口を掃除する場合は、ルーバーを指で回し中が見やすい状態にします。それから、固く絞った雑巾を指に巻き付け、中に指を入れるようにして汚れを取ります (汚れがひどい場合は中性洗剤を使う)。
フィン & ファンの掃除方法
エアコン内部のフィンとファンの掃除は、手の届く範囲で行うようにしましょう。かなり難易度の高い作業が必要になりますので、不安な方・故障が心配な方は無理をせず、専門業者にお願いするようにしましょう。
- コンセントを抜く
- 吹き出し口部分を中性洗剤を染み込ませたタオルで拭く
- その後、よく絞ったタオルで拭きとる
このように、シロウトが自力でできるのはこれくらいです。分解までしてクリーニングするのはかなり難易度が高く、スプレーでの掃除も内部までは行えないためオススメできません。
どうしても内部まで掃除したい方はプロに任せた方がいいでしょう。
市販のエアコン洗浄スプレーの扱い方は注意が必要
エアコン内部の熱交換器や送風ファンの掃除を行うためには、エアコン洗浄スプレーなどのクリーナーを使います。ただし、本当に奥まで掃除するにはエアコンの分解が必要になります。
感電しないようにコンセントを抜いて、全面パネルを外して、送風ファンを外して…と専門知識や工具が必要となるので、自分でお掃除をするのはかなり大変です。
(内部の電子部品にクリーナーがかかると故障の原因に)
スプレーがエアコンの電装部分に付着し、それに気付かないままでいると半年~一年後に突然エアコンが作動しなくなってしまい、原因を調べたら電装部分の腐食だった…というケースもあるようです。
というわけでスプレーを使用する場合は、ビニール袋や専用のシートでエアコンを養生し、電装部分にかからないようにする必要があります。
(内部にホコリが残っている場合、スプレーを吹きかけることでホースの中の汚れが固まってしまい、水漏れ・逆流の原因に)
なので洗浄スプレーは、ある程度エアコン構造に知識のある方が行うべきだと心得ておきましょう。
日頃からできるカビの予防方法
せっかく洗浄しても、放っておけばカビはまた発生してしまいます。しかし、日頃からカビを予防する方法もあります。
① 定期的にフィルターを掃除する
定期的なエアコン洗浄を行えばカビの発生を抑えられます。内部が綺麗になっても、フィルターが汚ければ埃・汚れでまたカビを発生しやすくしてしまいます。1ヶ月に1回程度はお掃除をするようにしましょう。
② 送風運転をする
カビは水気を好むのでエアコン内部を乾燥させる必要があります。梅雨時の「除湿」や夏場の「冷房」は使うたびに水気を発生させてしまうため、使用後は「送風運転」をしてから電源を切る習慣をつけておきましょう (30分〜1時間程度送風運転をするのがオススメです)。
③ 部屋を換気する
空気を入れ替えることで、部屋の中にカビが発生するのを抑えることができます。そもそも、部屋の中にカビがあったらエアコンの中に取り込まれ、エアコン内部でカビが発生してしまいます。これでは、せっかくエアコンをキレイにしても意味がありませんね。
④ 部屋の湿度を下げる
エアコンだけでなく、家全体としてカビが発生しづらい環境を作るのが一番です。部屋を換気するために窓をこまめに開けるのもそうですが、除湿機を設置するなどの対策も有効です。
まとめ
いかがでしたか?
徹底的にカビを除去したいのであればまずは専門業者にお願いした方がよさそうです。その後で、以降はカビが発生しにくいよう、日頃からのお手入れ・掃除・環境の整備をすれば安心でしょう。
ちょっと面倒ですが、最低でも月一回は掃除をする習慣を身につけましょうね!
それでは!