ジュニアNISAは大人がうまく活用すべき
2016年4月からジュニアNISA(ニーサ)が始まりました。(おさらい ⇨ NISAとは?)
2015年度は空前の株高に支えられ、NISAをキッカケに投資を始めた人は、買っていた株が気づけば大化けしていた!なんて人も多いのではないでしょうか (2016年度は少し難しかったですが)。
さて、そんなNISAですが、子供版NISA (年間投資枠80万円) が創設されたことにより、家庭内の非課税枠が大きく増えることになりました。
例えば、子供が二人いる夫婦の場合、これまでは夫婦で240万円 (120万×2名) だったものが、子供二人分のNISA枠 160万円 (80万×2名) が増えたので、年間合計400万円の投資金額がNISA講座で取引できるようになりました (2016年時点)。
(※ 今後変更される可能性もありますので、随時、最新の情報をご確認ください)
国の誘導もあって、一般家庭における「貯蓄から投資へ」の流れは着々と進んでいるようです。
<ジュニアNISA> (2016年〜 )
非課税対象 | 株や投資信託の値上がり益や配当金(分配金) |
非課税投資枠 | 毎年80万円まで(翌年への繰り越しはできない) |
期間 | 5年間(売却しても非課税枠の再利用はできない) |
投資総額 | 最大400万円まで(1年目は80万円、5年累積で400万円) |
制度継続期間 | 2016年から2023年までの8年間 (毎年80万円ずつ非課税枠の設定ができる) |
口座資格者 | 0歳~19歳まで ※20歳以降は通常のNISAへ |
口座管理者 | 親権者が代理で行う |
注意点 | ・原則18歳になるまでは、引き出すことができない (途中で引き出すと、過去の分も課税対象となる) ・1人1口座までで、途中で金融機関の変更ができない ・親権者が同じ証券会社に口座開設していることが必要 ・配当金の受け取り方を「株式数比例配分方式」に設定しておかないと配当時に課税される |
ジュニアNISAでは、本人が18歳になるまで 引き出しが制限されます。つまり、投資スタンスは長期が基本となります。
ちなみに、年間110万円を10年間連続で贈与すると税務当局から一括贈与だとみなされる懸念もありますが、子供版NISAであればその心配はないようです。
例えば、おじいちゃん・おばあちゃんが3人の子どもに年間合計240万円を10年贈与 (計:2400万円)しても非課税になるのです。子や孫に資産を渡す生前贈与としてバッチリですね。
こういった官民挙げての取り組みもあり、先進国で最低といわれる投資人口比率も数年後には大きく変わっているかも…
1.投資家層の拡大
2. 高齢者の金融資産の移動
3. 長期投資の促進
ジュニアNISAとネーミングこそ「子供」が付いていますが、子供がお金を稼いだり運用するのは難しいですよね。実質的には家庭内でのNISA枠が拡大されたと捉えるべきでしょう。
つまり、一家のNISA枠が400万円あると何が得るべきなのです。
「最大5年間非課税」という、長期投資に向いている制度ですので、割安成長株を探して5年間寝かせておいたり、投資信託 (主にインデックスファンド) を毎月積み立てるスタンスが望ましいでしょう。
また、「高配当の株」や「高配当の投資信託」を狙ったり、株主優待を楽しみに続けていくのも良いでしょう。
ここで大事になるのが、どこの証券会社の口座にするかです (銀行は投資信託だけなので、証券会社の方が良いでしょう)。
そして、ジュニアNISAは普通のNISAと違い、金融機関の変更ができませんので、慎重に選ぶ必要があります。
一般的には、ネット証券がオススメとなります。手数料やサービス面などで、ネット証券の方が有利な面が多いですからね。
ジュニアNISAはもともと長期投資が目的です。ネット証券やTV・雑誌・インターネットなどで得られる情報を見ながら、これと思った企業や商品に投資をしましょう。
ジュニアNISAの場合、無理をして投資を行い利益を上げたものの「車を買う」「家を買う」などの大きな資金が必要となった場合、せっかくの非課税が無効となってしまいます。
この点、十分注意しておきましょう。
長期的な計画を立てたうえで、うまく活用していきたいものですね。
そして、実際には大人のお金であっても、子供たちが学校で「○○の株を買ってるんだ」などと会話をする機会が増えてくれば、日本社会においても投資がより一層活気づいてくるのかもしれません。 そうなると、今まで投資をためらっていた大人たちも、投資を始めることになるかもしれませんね。
ジュニアNISAの開始で、今後数年間で日本の投資人口が圧倒的に増えていくのかもしれません。
皆さんも、よく勉強した上で投資を進めていってくださいね。将来的には年金も社会保障もあまり期待できません。自己責任で生き抜いていく時代がやってくるのですから!
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