「投資信託」は分散投資を行うべし
自分の条件に合う投資信託が選べたら、資産クラスの違う複数の投資信託を組み合わせて分散投資することをおすすめします。
投資では、どんなにいいと思っても、1つの投資先だけに資金を集中させることは非常に危険です。その投資信託で損が出たときには、損のままで終わってしまいます。全てを失うことにもなりかねません。
しかし、いくつかの投信に分散して投資しておけば、他の投信の損をカバーできる可能性だってあります。お金は常にどこかに流れていくもの。
例えば、国内外の株も債券も一斉に下がったにも関わらず、金の価格だけがものすごく上昇した、なんてことも起こりうるわけです。
そこで、1つに固めず、複数の資産や地域に分けて投資をすることでリスクを分散する。これが「分散投資」の基本的な考え方です。
ただ、複数の投資信託を組み合わせると言っても、同じ資産クラスに投資する投資信託は同じような値動きになってしまいがちです。
せっかく、「分散投資」に適した投資信託を行うわけですから、世界中の株や債券、コモデティ (商品) に広く目を向け、分散投資の効果を高めていきましょう。
個別に買うのが難しい新興国の株式や、個人では手掛けにくい原油などであっても、投信なら手軽に購入することができるわけですからね。
分散投資するには、お金がたくさん必要なのでは?
投資を始めるには、多額の資金を用意しておかなければならないと思っている人もいるかもしれません。でも、それは大きな誤解です。投資信託は、最低1,000円からでも購入できます。
しかも投信には、1本で様々な資産に投資する「バランス型」と呼ばれる商品もあります。これならば、1本で分散投資することが可能です。
また、少額で分散投資するもう一つの方法としてぜひ活用していただきたいのが「ネット証券の1,000円積立」です。これなら、3つの投信に毎月1,000円ずつ投資しても、合計3,000円でOKです。
毎月一定額を買っていく積立投資には、「時間分散」というメリットもあります。相場は良い時もあれば悪い時もあります。積立を利用すれば、買うタイミングに悩むことなく、長期的に見れば購入価格を低く抑えることができます。
積立を使って、ゆっくりじっくり資産を増やしていくのも、投信の上手な活用法の一つと言えるでしょう。
バランス型ファンドは信託報酬が割高!
先に少し触れましたが、ひとつの投資信託でバランスよく複数の資産クラスに投資する、いわゆる「バランス型」の投資信託というものも販売されていて人気があります。
ただし、バランス型は信託報酬が比較的割高なことが多いので、その点も考慮した上で選びましょう。
「資金が足りないので、複数の投資信託は買えない。」
「だからバランス型しかない。」
と考えている人は、前述した「積立投信」もぜひ検討してみてください。そもそも、投資信託自体が分散投資をしている金融商品なわけですが、資産クラスを複数にわけることで、さらに分散投資効果が高まるんです。
世界の様々な地域、種類の資産に少額から投資できてしまう投資信託。でも、最初から「分散投資しなくちゃ」と構える必要はありません。
積立なら、毎月コツコツ1,000円から始められるのも魅力ですよね。勉強しながら、徐々に投資の幅を広げていきましょう!
※ この記事は⑤ (第五回目) です
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