初心者向け「投資信託」の選び方 【概要】

 

「初心者におすすめの投資信託!」といったようなキャッチフレーズで証券会社や銀行は自社の商品を買ってもらおうと宣伝しています。

しかし、あまりにもたくさんの商品群の中から、どうやって選んだらいいのか悩んでしまいますよね。

 

「え〜い、ままよ!」と証券会社のディーラーや周囲の人たちの「オススメ!」にのって何となく選んでしまうと、あとで後悔するかもしれません。

当然、「売買手数料」「信託報酬」が (運用実績に見合わず) 無駄に高いものは避けるべきですが、それ以外にも、商品購入のポイントとして、投資の対象を分散させたり、リスクの大きさを考慮したりする必要があります。

 

こういったことは本来、「オススメ」と言われただけで簡単にわかるものではありません。

ただ、「分散」「リスク」というと少し難しそうに聞こえますが、判断するための数字やデータは購入時にちゃんと用意されていますのでご安心を ♡

 

 

ここでは、

具体的にどういったデータを参考に投資信託を選べばいいのか、その方法を紹介していきたいと思います。

 

 

 

 

初心者でも失敗しない!「投資信託」を選ぶポイント

繰り返しになりますが、各証券会社は投資信託の販売に力を入れています。インターネットにも投資信託の宣伝が溢れていますよね。

でも、「初心者におすすめ!」「人気の投信!」といった売り文句で売られている投資信託は、本当にあなたが望んでいる、利益が見込めるものなのでしょうか?

 

そうとは限らないですよね?

 

そこで、現在売られているたくさんの投資信託の中から、自分に合ったものを選ぶ方法を以下でお伝えしていきます。

 

 

 


 

☆☆☆ ポイントは7つ!☆☆☆☆

 

①  自分のリスク許容度に合った「投資信託」を選ぼう

②  純資産残高の少ない「投資信託」は避けよう (ベビー & マザーファンドについて)

③ 「投資信託」は信託報酬と販売手数料の安さで絞り込もう

④ 「投資信託」は最低3年分の運用実績をチェックしよう

⑤ 「投資信託」は分散投資を行うべし

⑥ 「投資信託」は目論見書で詳細を確認しよう

⑦ 「投資信託」は分配金にこだわりすぎないこと

 

 

以下には、「① 自分のリスク許容度に合った「投資信託」を選ぼう」だけを記載しておきます。

②〜⑦については それぞれ別ページで詳しく見ていきましょう!

 

 

※ 投資信託の運用はプロにお任せですが、購入を決めるのはあなた自身です!きちんと考えて買いましょうね!

 

それでは、順を追ってまずは ① から読んでみてください ↓

 

 

 

 

 

① 自分のリスク許容度に合った「投資信託 」を選ぶ

株式投資でも投資信託でも、まず最初にしなければならないことは、投資に対して自分がどれだけリスクを負うことができるかを決めることです (投資は必ず儲かるものではなく、資産が減ってしまう可能性もあるからです)。

 
極端な話ではありますが、1円たりともお金が減ることを許せないという人に投資は向きません。そんな人は、できるだけ金利が高い銀行で預金すべきです。

 

まずは「とれるリスクの大きさ」によって選ぶ投資信託が変わってくる、ということを覚えておきましょう。以下、どのように選べば良いのかを見ていきます。

 

 

 

 

◉ 「資産」によってリスクの大きさは違う!

大きなリスクをとれる人 (資産家 もしくはギャンブラータイプの人) は、”ハイリスクハイターン型” が選べます。例えば、新興国への株式投資がメインとなる投資信託などです。

大きなリスクをとれない人 (一般庶民) は、”ローリスクローリターン型” を選ぶのがおすすめです。債券への投資がメインの投資信託がこれに当てはまります。

 

(ちなみに、国内株式、海外株式、国内債券、海外債券などという資産の分類のことを資産クラス(アセットクラス)といいます)

 

投資信託が投資する資産クラスが株式なら比較的ハイリスクハイリターン、債券なら比較的ローリスクローリターンと覚えておきましょう。

 

つまり、

とれるリスクの大きさ、望むリターンの大きさによって、どの資産クラスを選ぶべきなのかが変わってくるのです。

 

 

 

 

◉ 投資信託の値動きの大きさを表す「標準偏差」ってなに?

ここまでで、選ぶ「資産クラス」が決定したと仮定しましょう (例. 国内株式25%、海外株式25%、国内債券25%、海外債券25%) 。

次に考えるべきことは、似たような「資産クラス」が複数ある中から、どの「投資信託」を選ぶべきか、その比較方法です。

まず、より明確に投資信託のリスクをはかる数字として「標準偏差」という指標が使われていますので、これを活用しましょう!

 

「標準偏差」は値動き幅の大きさを表します。標準偏差が大きいほど、良い値段にも悪い値段にもなる得るということですね。

例えば、5年間の平均収益(リターン)が5%の投資信託Aと投資信託Bを比較して考えてみましょう。標準偏差はAが10%、Bが20%です。この場合、平均収益は同じでも、年ごとの収益のブレはBのほうが大きくなります。
 

 

投資信託平均リターン標準偏差収益のブレ(騰落率のブレ)
A5%10%リターンが-5%~15%の間におさまる確率が68%
B5%20%リターンが-15%~25%の間におさまる確率が68%

 

68%という数字の根拠はここでは詳しく説明しませんが、大事なのは「標準偏差が大きいほどプラスもマイナスも大きくなる可能性がある」ということです。

長期的・安定的にリスクを抑えながら投資信託を行うのであれば、「標準偏差」が小さいものを選びましょう。逆に、ハイリターンを期待するのであればBということになります。

 

このように、資産クラスの分類に加えて、標準偏差を使えば、リスクの大きさをより具体的に把握することができます。

68%(約2/3)の確率で、自分が許容できるリスクの範囲内に収まるのであれば、購入を検討してもいいのではないでしょうか。

 

 

※ 標準偏差は、モーニングスター社の投資信託検索画面などで調べることができます

 

 

 

◉ どうしても自分で選べない人は「ファンドラップ」がおすすめ ☆

「リスクや標準偏差など、難しいことばかりでもうイヤだ〜!」という方へ

 

証券会社が厳選した投資信託を組み合わせて、運用・メンテナンスまで行ってくれる至れり尽くせりのサービスがあります。それが「ファンドラップ」です。

例えばSMBC日興証券では、「日興ファンドラップ一任型」と「日興SMAグローバルポート」の2つのラップサービスを提供しています。

 

ラップサービスを利用すれば、リスクへの対処・運用状況の報告・見直しまで全てプロ任せですし、証券会社の担当者が最適な分散投資で運用してくれます。

 

 


 

以上、

 

自分がとれるリスクをきちんと把握することは、投資前の準備としてとても大事なことです!それは投資信託でも株式投資でも不動産投資でも、競馬やパチンコ、カジノなどでも同じことです。

 

許容できるリスクの範囲内で、勝つ確率の高い金融商品をいかに厳選するか、それが「投資」の鉄則なんです。

 
 
続きの、

②  純資産残高の少ない「投資信託」は避けよう (ベビー & マザーファンドについて) はこちらをお読みください。
 
 


最終更新日:2017/11/30