心臓病の予防法【まとめ】

 

三大疾患は、日本人死因の上位3つの病気である「がん」「急性心筋梗塞」「脳卒中」のことです。ここでは (2番目に死亡者数の多い)「心疾患」の予防法についてまとめてみました。皆さんの健康長寿のために、少しでも参考になれば幸いです。

 

「冠動脈」

心臓は1日に約10万回も拍動しています。この (心臓という) ポンプを動かすエネルギー源が「冠動脈(冠状動脈)」です。心臓があたかも冠をかぶったように (この動脈が) 心臓の表面を流れていることからこう呼ばれています。ちなみにこの冠動脈が心筋の細胞に栄養を与えているから心臓は動いているのです。

しかしながら人間は年をとるにつれ「冠動脈」の血管壁にコレステロールが溜まったりします。そして動脈硬化が進むと血管の内側が狭くなり血液が詰まりやすくなるのです。

 

 

「狭心症」と「心筋梗塞」

血流が不十分になるほど狭くなると、心臓を動かす血液が不足する「心筋虚血」になってしまいます。虚血状態になると、心臓から「胸痛」という形になってSOSが発せられます。これが狭心症です。ただしこの症状は通常1〜2分、長くても15分以内には消えてしまいます。

一方で、冠動脈がさらに狭くなって「完全に塞がり血液が通じない」状態になると心筋細胞が壊死し、痛い症状が長く続くことになります。この状態を急性心筋梗塞症と呼びます。一般的に「虚血性心臓疾患」と言われたりしますが、これは狭心症と心筋梗塞症をまとめた呼び名です。

 

 

予防法

まずはじめに、「狭心症」や「心筋梗塞症」の治療は動脈硬化を完治させるわけではない…ということを覚えておきましょう。なので、深刻な状態にならないためにも可能な限り動脈硬化の進行を予防することが大切なのです。それには、危険因子の除去に努めることが重要です。

「適度な運動」をし、「禁煙」をし、「塩分・糖分・脂肪分の摂りすぎ」に注意してバランスの良い食事を心がけましょう。「高血圧症」「糖尿病」「高脂血症」をきちんと予防する生活習慣が何より大事です。また、過度なストレスを避けるなど長年の悪い習慣を改める必要があります。遺伝の影響もありますので、血縁者に心筋梗塞症や狭心症の方がいれば特に気をつけましょう。NGワードは「過度な疲労」「暴飲暴食」「運動不足」「野菜不足」「動物性脂質」「悪玉コレステロール」です。

 

 

まとめ
危険因子は生活習慣の改善で減らすことができます。なぜなら、狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患は生活習慣病の1つだからです。原因のほとんどが生活習慣にあるのです。減塩や栄養バランスのとれた食事を心がけ、禁煙、節酒、適度な運動を習慣にするなど改善すれば、リスクを低下させることができます。

まずは健康診断の結果などから「虚血性心疾患」の危険因子を持っているかどうかを知り、可能性があるようであれば直ちに生活習慣を見直し改善に努めましょう。