不登校の子どもに必要なものは?

 

日本では少子化が進む一方で、不登校の児童・生徒数が増加傾向にあります。「学校に行きたくない」「行きたくても行けない」という子供たちに対して、どのような支援が必要なのでしょうか?

まずはじめに、不登校とは「何らかの心理的、情緒的、身体的、あるいは社会的要因・背景により、児童生徒が登校しないあるいはしたくてもできない状況にあること」(ただし病気や経済的理由によるものを除く) と定義されています。

 

ある調査によれば、2011年度には1048万人ほどだった全国の小中学校の児童・生徒数は、2015年度には1002万人ほどに減っています。これは、地方の県庁所在地一つが消滅したようなもの。45万人ほどが減っている中、不登校を理由に「(年間) 連続または断続して30日以上欠席した児童・生徒数は増えているのです。

2011年度は11万8,000人ほど、2015年度は12万6,000人ほどでした。

 

通常、不登校になると学級担当者のほか、各市町や県のスクールソーシャルワーカーやスクールカウンセラーらが子供たちとその保護者の相談に応じるようになっています。学校復帰を目指す子供たちを支援する「適応指導教室」(集団生活に適応するための学習や体験活動ができる) なるものも、全国各地に存在してはいます。

ただ、「不登校は負け組だ」という世間のイメージを変えていかないとどうにもなりません。2016年に成立した、不登校の児童・生徒を国や自治体が支援することを明記した「教育機会確保法」によってイメチェンの機運が高まることを祈るばかりです。

 

 

きっと、この法律によって (少しずつではありますが) 、「学校以外で学ぶこと」「一定期間休むことの必要性」が認められていくことでしょう。行政と民間が連携していくことにも繋がっていきます。

現時点では、「フリースクールに通うともう学校には戻れない」と偏見を持つ保護者も少なくありませんが、実際には、フリースクールを経て、立派に就職したり大学に入学した子供たちは多いのです。「学校」だけでなく、いろんな居場所の選択肢があることこそが、不登校の子供たちに一番必要なものなのではないでしょうか。

 

多感な子供たちに対して、けっして追い込むのではなく、「居場所の選択肢」を増やしてあげなければならないと思うのです。

なぜなら、「学校」が合う子もいれば、(イジメやパワハラなどで) 傷ついた経験からトラウマ (心的外傷) になってしまった子供たちだっているわけなのですから。。。

 

 

また、「不登校」から「引きこもり」へと繋がる事例も増えてきていることから、義務教育期間に限った支援だけでは不十分とも言えるでしょう。子供たちを取り巻く環境は、ここ数十年でより厳しくなってきているのです。「イジメを苦に自殺した」…といったニュースを聞くたびにいつも心が痛みます。会社に行けなくなる若者も増えてきています。

どの世代にも、「居場所の選択肢」は必要なのです。一人一人の特性に合わせて、選べる選択肢が多ければ多いほど、良い社会と言えるのではないでしょうか。

 

 

振り返ってみると、昔は本当に寛容な時代でした。自閉傾向の強い子供が「今日は学校に行きたくない」と言うと、親もそれをよく理解しているので「わかった。行かなくてもいいよ。それよりこっちにおいで」と言ってくれるのです。これで子供の心がどれだけ楽になることか。

ただ一方で考えてもらいたいことは、「ずっと不登校でいる」というのは子供自身、すごく辛抱がいることなんです。飛躍した話をすれば「グレるってのは大変で、すごくエネルギーがいること」なんです。

 

「学校に行かない」選択をする自由は必要です。けれど、「自分の存在が社会や誰かのために必要だ」という意義みたいなものを失ってはいけません。自殺するのを少しだけ待っていれば、きっと、世の中にあなたを必要としてくれる人は場所があるはずなんです。

 

 

 

関連記事: