尿路結石の原因と予防法!ジェットコスターが良いという研究結果も
尿路結石は、痛風・群発頭痛と並んで「三大激痛」の一つに挙げられるほどに激痛を伴う、大変厄介なものです。
そもそも尿路結石とは、その名の通り、尿路に結石が詰まってしまう病気。。。
尿路というと尿道をイメージしがちですが、正確には腎臓、尿管、膀胱を経て尿道に至ります。そのどこで結石が詰まってしまうかによって症状名がつけられるのです。
よく「石が詰まる」という表現をしますが、実際、食品に含まれている石を食べてしまうことによって起こる訳ではなく、なんらかの原因で尿中のミネラルが有機物質を巻きこんで結晶化したもの…結石なのです。
《腎臓結石》
腎臓に結石が出来てしまう病気。この段階では痛みなどの自覚症状が現れることはほとんどありません。
血尿が出たりすることはありますが、腎臓結石の時点で適切な治療を行えば、七転八倒するような苦しみを味わうことはないでしょう。
《尿管結石》
腎臓と膀胱を結んでいる尿管に結石が出来てしまう病気。一般的にイメージされる激痛を伴う尿路結石とは、この尿管結石のことです。
背中やわき腹にかなりの激痛が現れる特徴があります。尿管結石になってしまった場合、3人に1人は5年以内に再発してしまう…らしいです。
《膀胱結石》
膀胱にまで結石が下りてくると膀胱結石と呼ばれます。症状としては血尿や尿の混濁、おしっこが出にくかったり突然止まるなどの排尿トラブル、下腹部の不快感などが挙げられます。
《尿道結石》
尿道結石は前立腺肥大症や尿道狭窄に伴って現れることが多く、
膀胱結石と尿道結石を合わせても、尿路結石全体のわずか5%。尿路結石のほとんどは腎臓結石と尿管結石なんです。
① 乏尿
乏尿(ぼうにょう)とは、排尿の回数が少なかったり、おしっこの量自体が少ないことを言います。
② 食習慣
カロリーの高いものや脂っこいものを好んで食べたり、好き嫌いが多いなど偏食が原因となることもあります。
③ 病気
高カルシウム血症や尿路感染症、痛風などの尿酸代謝異常、さらには尿管狭窄や前立腺肥大などの尿路通過障害、そして、シスチン代謝異常などの遺伝的な異常が尿路結石の原因として挙げられます。
他にも、
■体質的なもの
■ストレス
■運動不足
■水分摂取量が少ない
■副甲状腺機能亢進症
■高尿酸血症
■薬物の服用の影響
などが挙げられています。
ただし、尿路結石の原因についてはいまだにハッキリとしたことが分かっていないのが現状です!
腎臓結石の場合
10mm以下の小結石の場合は自然に排出されるのを待つことがあります。ただ、結石が大きい場合や痛みがひどい場合、さらには腎機能が障害される恐れのある場合には、「体外衝撃波腎結石破砕治療法」や手術が行われることがあります。
尿管結石の場合
小さい結石の場合は、利尿剤などを用いて自然に排出されるのを待ちますが、激痛を伴う場合や水腎症・腎盂腎炎が増悪する場合には、腎臓結石の場合と同様の治療が行われることになります。
基本は経過観察ですが、
体外衝撃波砕石術(ESWL)、経尿道的結石砕石術(TUL)、開腹手術などが行われることがあることを覚えておきましょう。
水分をしっかり摂り、高カロリー・高脂質の食事を控え、バランス良く栄養を摂取することが大事なんです。また、就寝直前の食事や、塩分の取りすぎも控えるようにしましょう。
「尿路結石」予防のためだけでなく、生活習慣病全般の予防のために、食習慣を改善し、適度な運動をするよう心がけたいものですね。
2016年秋、アメリカで「腎臓結石の排泄にジェットコースターに乗ることが効果的である」という研究結果が発表されました。
ジェットコースターのあの振動が、特に小さな腎臓結石を体外に排出するのに有効であることが分かったというのです。
・ 背中から腰に至る非常に強い痛み(疝痛発作)
・ 尿に血が混じる
・ 尿が濁る
・ 冷や汗
・ 吐き気
こんな辛い症状が本当に治るのであれば、積極的にジェットコースターに乗りたいものですね
日常の生活の中で体をゆすぶられることによって結石が排出され得る…
面白い結果ですね!
これを利用した治療の実用化にはまだ少し時間がかかるかもしれませんが、結石の治療として効果的な速度や動きに設定さたアトラクションに乗る、というのは面白いでしょうね。
尿路結石は誰にでも起こりうるもの。しかも、風邪のように誰もが満遍なく経験する類の疾患というよりは、同じ人が何回も経験する疾患と言えるようです。
50%が5年以内に再発…
ジェットコースターに期待したいものです。