大切な家族が認知症になった時「疑うべき症状」と「接し方のコツ」

 

2025年、65歳以上の5人に1人が「認知症患者とその予備軍になる」とされています。

しかし、認知症は、早めに気づいて適切な対応さえすれば、完治はしないまでも進行を遅らせることができると言われています。

 

もしも両親や配偶者、あるいは自分自身が認知症を発症してしまったらどうしよう。。。そんな不安を抱いたことありませんか?

そうです!認知症になり、介護を受ける可能性は誰にだってあるんです!

 

 

そこで今回は、大切な家族が認知症になったかもしれない時に「疑うべき症状」と「接し方のコツ」を紹介したいと思います。

どんな状況にあろうとも、あなたと、あなたの大切な人が幸せであり続けられますように…

 

 

 

 

認知症のよくある症状

 

① 思い出せない・何度も繰り返し同じ話をする

加齢によるもの忘れと認知症はやはり違います。

 

例えば、メガネを置き忘れたときに、「何かを置き忘れたことは覚えているけど、どこに・何を置き忘れたのか覚えていない」くらいであれば単なるもの忘れ。

一方、「何かを置き忘れたこと自体を覚えていない」のが認知症です。

 

何度も同じ話をするのは、話した体験そのものを覚えていないからです。しかしこれは知的障害の特徴でもありますので、先天的に知的障害を持っている高齢者の場合は認知症とは関係ありません。

「人を間違える」という行為も、単なる物忘れの範疇に入るケースもありますが、程度がひどい場合は認知症の可能性があります。

 

 

② 怒りっぽい・大声を出す・奇声をあげる

以前とは明らかに違い、怒りっぽくなったり大声を出したりする傾向が見られるようになったら、認知症を疑いましょう。

これは、認知症になったことで「思い通りにいかなくなった状態」にイライラし、周囲にあたっているのです。暴力や暴言が出たら、無理に押さえつけようとせず、一旦距離をとり様子をみてください。

 

 

③ 幻覚・幻視・妄想・思い込みが激しい

高齢で目や耳が悪くなると、見間違いや聞き間違いも増えてきます。恐怖や不安の感情があるときには、(脳に異常がなくても) 壁のシミが人の顔に見えたりもします。

しかし、認知症の方の場合はそれが錯覚であるとは思えず、本気で妄想を現実だと信じ込んでしまっているのです。

 

例えば、

「窓の外に誰かいる」

 

と言われたら、「もういないから大丈夫だよ」と落ち着かせ、カーテンを閉めたり照明を明るくしたりして、不安のない状況を作り出してあげましょう。

 

大切な家族が認知症になった時「疑うべき症状」と「接し方のコツ」

 

 

④ お金に執着する(被害妄想)

「物を盗られた!」「お金を盗まれた!」といった被害妄想は、認知症の初期の段階に多く、自分が置き忘れていてもその記憶が全くありません。

根底に、「自分はないがしろにされている」という思いがあるときに起こりやすいとされています。

 

このような被害妄想に陥っている時は興奮状態なので、責めたり否定したりすると逆効果です。食事の話など、話題をそらして対応しましょう。

また、「盗られた」と言われた際、「一緒に探しましょうね」と言って、他の人も呼んで一緒に探す行動を示すことも時には必要です。

 

 

⑤ 眠らない・徘徊をする

「年寄りは早起き」と言いますが、それは、もともと高齢者は若者より眠りが浅いから。加えて、関節などカラダの痛みがあったり、頻尿であったりすることが原因で目が覚めやすいのです。

ただし、認知症の方はまた違った反応を示します。神経伝達物質の量が変わったことで睡眠障害になりがちなのです。さらに、疲れの感じ方が鈍くなったことにより、夜通し何かを探すように徘徊してしまうこともあります。

 

徘徊の症状が出たら、

いっそ「歩くのは健康に良い!」と開き直って、優しく寄り添ってあげましょう。

 

 

⑥ 家に帰りたがる

慣れない介護施設に居たり、部屋の模様替えをされたりすると、居心地の悪さを感じ、帰宅願望が起こります。介護する者が怒ってばかりだと、たとえ自宅にいても「帰りたい!」と訴えることも。

根本的な理由は様々なのですが、「仕事に行かないといけない」「子どもの世話をしないといけない」など、責任感の強い方に起こりやすい症状だとも言われています。

 

認知症が原因で、過去と現在が混同してしまっているわけなんです。

この場合の適切な対応は、居心地のよい場所をつくり、帰宅願望から気をそらすことです。

 

 

⑦ 失禁・弄便行為

弄便は、「便を弄ぶ」と書きますが、決して遊んでいるのではありません。おむつの中に排便するときも失禁するときも、出た便が気持ち悪いのでどうにかしようとしているのです。

認知症の方は、それが便だという認識ができていません。なので、いじってしまったり、便がついた手をあちこちに擦りつけてとろうとしたりするのです。

 

介護する側は非常にショックを受けますが、怒らず冷静に対応しましょう。まず手を拭く、お風呂に入れる、お部屋の掃除の順で対応するのがベストです。

 

 

 

 

接し方のコツ

大切な家族が認知症になった時「疑うべき症状」と「接し方のコツ」

 

(1)信頼関係を築くこと

できるだけ否定せず、認知症を理解し、本人の心境や、なぜそういう行動をするのかという原因を考えてあげる対応を心がけてください。

 

(2)本人のペースを尊重すること

認知症の方にも当然自尊心はあります。「これくらい自分でできる」と思っていることもあります。なんでも先回りしてやってしまうのではなく、本人のペースを尊重し、出来ることは本人にやってもらうようにしましょう。

 

(3)記憶は残らない。でも感情は残ることを忘れないで!

認知症は記憶が残らない病なので、言ったことややったこと自体は忘れてしまいます。

 
 

しかし、

 

冷たい対応をされたら、その感情だけはいつまでも残っていて、次に会ったときに「嫌い」という態度を取られてしまいます。

感情では、何か嫌なことがあったことをちゃんと覚えているんです。きちんと、意思のある一人の人間として対応してあげましょう。

 

 

 

 

さいごに…
 
いつまで続くのか先が見えないのが認知症の介護です。

 

介護する側は、認知症というものをよく理解し、深刻になりすぎたり苛立ったりせず、柔軟な対応ができるようにしないといけません。

 

そうでなければ自分自身が潰れてしまいます!

 

自分のことを忘れられたり、人が変わったようになってしまったりと寂しい思いもしますが、介護をする方もされる方も、人生の最後を良い思い出で終えられるようにしたいものですよね。

 

認知症の方は、幻覚をみたり、誰だかわからない人に世話をされる恐怖を感じたりと、私たちとは見える世界が少し違っています。

何度会っていても、いつも初めて会うような丁寧さと距離感で対応してあげましょう。

 

幸せな人生を全うできますように…

 

 

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