本人を傷つけない簡単な認知症チェックと早期予防のススメ
認知症は早めに気づいて適切な治療を行えば、その後の症状の進行を遅らせることができます。
「最近の出来事が思い出せなくなった」「財布やメガネをどこに置いたか忘れるようになった」「簡単な暗算ができなくなった」・・・あれっ、認知症かな?と思ったら…
早期発見、早期治療がカギとなります!
治療が必要なアルツハイマー型認知症などの症状と、治療の必要がない加齢による物忘れとを素人が早期のうちに見分けるのはとても難しいことです。
しかし、以下の脳機能テストであれば誰でも簡単に自宅で出来ます。まずは気軽に挑戦し、その上で「やっぱり認知症なのかな?」と思ったら、速やかに医療機関に相談してみましょう!
★ 自宅で簡単!認知症チェック
① 「最近のニュース」を訊いてみよう
「最近のニュースで印象に残っているもの」を訊いてみましょう。政治情勢であれ芸能情報であれ、正常な人の99%からは何らかの答えが得られるのに対し、アルツハイマー型認知症の人は、わずか2%しか答えられないそうです。
このテストで気をつけるべきは、「最近新聞を読んでいない」「ニュースは知っているが、特に印象に残ったものはない」といった言い訳的取り繕い。。。こうした「言い訳」傾向がアルツハイマー型認知症の一つの特徴でもありますので、答えられないだけでなく取り繕いがみられる場合は認知症を疑い、病院で受診した方がよいでしょう。
② 1分間で動物をいくつあげられるか?
「干支の十二支を順番に並べるのは駄目」という条件のもと、1分以内に13以上の動物をあげられたらまず問題ないでしょう。
病院で行なう「今日は何年何月何日か?」を訊いたり、ある図形を描かせたりするMMSE(Mini-Mental State Examination)や、インターネットでも出来る長谷川式認知症・MCIテストといったものもありますが、上記テストはそれよりはるかに簡単ですし、何より、検査を嫌がる当事者の気持ちを考え、精神的負担にならないことが一番大きいのではないでしょうか。
しかも、専門的なテストと比べても遜色のない結果が得られるのですから!
★ 認知症治療は先手必勝!
日本における認知症患者数は、一説によると65歳以上の人口の10%(約242万人)に達しているといいます。東京オリンピックが開催される2020年には325万人にまで増加するともされ、認知症はもはや他人事ではすまない時代が到来しているのです。
来院当初は途方に暮れる家族がほとんど・・・
そんな中、知っておいてもらいたいことは「認知症治療は先手必勝」ということ!「早期に適切な治療を受ければ、認知症はそれほど怖い病気ではない」のです。
★ 認知症には予防が最善の方法
認知症ケアにかかるコストはGDPの1%に相当し、年々増加し続けているそうです。これからも患者数が増え続けることで社会保障費の支出は大幅に増え、国家予算へのしわ寄せとしても大きいものがあります。
何より、家族や周囲の人たちの世話する負担が大変。。。近年の研究では、若い頃からの生活スタイルや生活習慣などが認知症の発症に大きく影響していることが分かっています。
「まだまだ若いから自分は大丈夫!」と思っているあなた!
是非一度、認知症リスクに繋がりやすい生活をしていないかチェックしてみましょう!