アニマルセラピー効果ある「ペット」だってうつ病になるワン
海外ではうつ病を含めた精神疾患の治療にアニマルセラピーが用いられています。動物は「精神疾患の患者に対して良い影響を与える」と考えられているのです。
例えば、犬を飼えば毎日散歩をさせる必要があります。ペットの世話をすることで、自分が死んだ後のペットのことを考えるようになれば、自殺したいと思った時のストッパーにもなり得ます。
いいことばかりに思える精神疾患患者にとってのペットたち…しかし、良いことばかりではありません。
そこでここでは、「ペットがうつ病に与えるメリット・デメリット」と「ペットだって鬱になる」ということを書いてみたいと思います。
動物の愛くるしい姿による癒しの効果は言うまでもありません。また、ふわふわの柔らかい毛を撫で、温かい体温に触れることは血圧を下げたりリラックスできるということが心理学の世界でも実証されています。
他にも、ペットとの生活により朝方の生活になり、セロトニンが増えることもメリットの一つでしょう。散歩に連れていくことで軽い運動にもなりますし、生き甲斐や楽しみにも繋がります。
- 犬は無償の愛で全てを受け入れてくれる
- 気晴らしになる
- ふれあいでストレスが低下する
- ペットがあなたに責任感を植えつけてくれる
といったこともメリットに挙げられるでしょう。
一方で、残念ながらデメリットがないわけではありません。例えば、うつ病の症状が重い中で、餌を与えたり散歩に連れて行ったりとペットの世話をすることは非常に負担となり、「ペットの世話もできない自分」と自分を責めるきっかけになってしまう場合もあるのです。
また、思った通りに行動してくれないペットにイライラ感が募りストレスが増すことも考えられます。
それらの困難を乗り越え、結ばれた絆が深ければ深いほど、ペットが他界した時に生じる喪失感たるや大きく、「ペットロス症候群」により、うつ病がより悪化する可能性も否定はできないのです。
うつ病患者がペットを飼う場合、メリットとデメリットの双方をきちんと考慮した上で飼うべきでしょう。
ただし、飼いたい気持ちが高いのであれば、
- 家族の力を借りる
- レンタルペットにする
- まずは動物カフェで触れ合ってみる
- ペットロボットから始める
などを検討してみるのも良いのではないでしょうか。
よく訓練されているペットと触れ合ったり、信頼関係がすでに築かれているペットとの生活は精神疾患にとってプラスに働くことの方が多いはずです。
しかしながら、「かわいいから」「うつ病にペットがいいらしい」といった安易な理由からペットを飼うことは、信頼関係の構築やしつけの必要性から考えてもやめた方がいいでしょう。
それでもなお、ペットを飼いたいと考えるのであれば、先に述べたメリット・デメリットをよくよく考えた上で、家族の協力をも取り付けることが必要ではないかと考えられます。
この点、主治医ともよく相談してみてくださいね。
うつ病は人間だけの病気ではありません。犬だって、糖尿病にもなれば花粉症にもなるし、うつ病にだってなるんです。
犬は本来、群れで生活をする生き物です。そんな犬が長時間飼い主と離れ1匹でいる状態が続くと、分離不安からうつ病になる可能性があるのです。
近頃、愛犬の元気がなく、食欲が落ち、狭いところにうずくまっているようなことはありませんか?
また、自分の足や爪を噛むなどの自傷行為をしていたりすることはないでしょうか?
これらは愛犬のうつ病のサインかもしれません。
このように、犬だってうつ病になるのです。人間の場合も、寂しさから発症してしまううつ病があります。基本的に生き物は、一人 (1匹) では生きていけないものなのです。
だからこそ、あなた自身のこと、ペットのこと、大切にしてあげてくださいね。人間にとっても愛犬にとっても、うつ病はつらいものです。日頃から、予防を心がけましょう。