ツツジの剪定時期 (花が咲かない原因は?)
4月から6月にかけて色鮮やかな花をたくさん咲かせるツツジは、公園・街路樹・庭園などでよく目にすることができます。比較的育てやすく世話しやすい植物なので、「自分でも育てたい」と思う方も少なくないことでしょう。それでも、適切な手入れを怠ってしまうと花が咲かなくなってしまいます。
というわけで今回は「ツツジの剪定」について紹介したいと思います。「ツツジを健康的に育てたい」方はぜひ参考にしてくださいね。
花が咲かない原因
ツツジの花が咲かなくなる原因は、主に以下の4つが考えられます。
- 日光不足
- 肥料のやり過ぎ
- 剪定のし過ぎ
- 剪定の時期が違う
まずはじめに、日光を愛するツツジは日当たりが悪い場所では花を咲かせてくれません。第二に、それほど栄養を必要としない植物なので肥料のやり過ぎはよくありません。第三に、樹形を整えようとするあまり枝を切り過ぎて花芽をなくしてしまう方もいらっしゃいます。最後に、一番多い要因が「剪定時期の間違い」です。
適切な剪定時期は?
ツツジの剪定は、花が終わった数週間後 (5~6月頃) に行うのが理想とされています。初夏の頃 (6~7月) にはまた花芽をつけ始めますので、この時期以降に剪定するとせっかくの花芽を切り落としてしまうことになります。短い期間ではありますが、5~6月に剪定するようにしましょう。剪定のコツは、一回り小さくするイメージで切り込んでいくことです。ただし、枝の切り過ぎには注意しましょう。花芽の位置に気を配りながら、どういう風に花が咲くのかを想像しながら形状を整えるのがポイントです。花が咲かない原因が「自分ではよくわからない」とう方は、業者へ相談してみるといいでしょう。また、「最適な剪定時期を過ぎてしまっているけれど花芽を残して樹形を整えたい」という場合、腕のある剪定業者に相談すれば悩みを解決してくれるかもしれません。
剪定の手順
ツツジの剪定は、全体を「丸く」整えるのが一般的です。案外大きめに成長しますので、樹形をしっかり整えないと見た目が乱れてしまいます。
① 外側を丸く刈り込んでいく
② 不要な枝 (枯れ枝・混み合っている枝・内側に伸びている枝など) を間引く
※ 風通しが悪いと病害虫が発生する原因になります
③ 外観を整える (微調整)
揷し木で増やそう
「ツツジをもっと増やしたい」と思ったら揷し木 (枝を土に挿して根付かせること)を行いましょう。適切な時期は、ツツジに新芽がついた7~8月頃です。
① 開花が終わり新芽のついた部分を10〜15cmほど切り取る
② 先の方の葉を数枚残し、それ以外の葉は切り取る
③ 枝を水に浸ける
④ 鉢に植える (揷し木用の土を使うのが理想的・植える深さは7cmほど)
そして乾燥には注意が必要です。
「直射日光に当て過ぎない」
「水やりはたっぷりと」(植えてから9月までは1日2回、9月以降は1日1回)
「肥料を与える必要はない」
かかりやすい病気
ツツジを脅かす病気としては、褐斑 (かっぱん) 病・うどん粉病・炭疽 (たんそ)病 ・もち病などがあります。これらの病気には、塩基性硫酸銅またはチオファネートメチルと呼ばれる成分が入った薬剤を使うと良いでしょう。また、ケムシ・イラガや、葉を白っぽくするツツジグンバイムシなど、様々な害虫が葉や枝を蝕みます。これらの対策としては、園芸用の薬剤や農薬・殺虫剤が有効です。定期的な剪定で虫がつきにくい環境を作ってあげることも効果的です。