初心者のためのNISA講座 ④ NISAのメリット・デメリット
2014年にスタートした少額投資非課税制度(NISA)。口座開設数は着実に増え続けており、今後さらに増えていくことが予想されています。しかし一方で、口座は開いたものの一度も利用していない、という方も。
その背景には、税金免除といったメリット面に魅力を感じたものの、案外デメリットも多く運用に踏み切れていない、といった現実があるようです。
そこでここでは、「NISAのメリット・デメリット」をまとめてみました。是非参考にしてみてください。
メリット1 : 少額から投資ができる
株で投資をする場合、どうしても投資額が大きくなってしまいます。株は1株単位で購入するのではなく、100株単位などまとめて購入する必要があるので投資額が大きくなってしまうのです。
その点、NISA (投信) であれば少額から投資を始めることができるので、敷居は低いと言えるでしょう。
メリット2 : リスクを分散できる
NISAでは、1つ買うだけで 複数の銘柄に投資できる仕組みになっています。中でも「バランス型投信」は株や債券など複数の資産に分散して投資できますので、リスク分散のメリットを受けられます。
個別株投資と比較して「手間なく複数資産に投資できる」、限られた投資額の中で 「金額を指定して購入できる」。このような特徴を持つ投資信託は、NISAに向いていると言えるでしょう。
メリット3 : 税金が免除される
NISAで投資できるのは年間120万円までですが、投資に対する利益や配当金、分配金 については制限なく非課税となっています。
これがNISAの最大のメリットとも言えるでしょう。
デメリット1 : 損失が出ると、場合によっては多く税金を支払う可能性が
NISAで購入した投資信託や株は、利益が出ても税金はかかりません。しかしながら、『NISA口座で損失を出し』『通常口座で利益を出した』 場合、より多くの税金を支払う可能性が出てきます。理由は、NISAは損益通算の対象外だからです。
《損益通算について》
株や投資信託を売って利益が出た場合、通常は利益の約20%が税金です。
ここで損益通算についてわかりやすく説明しておきましょう。例えば、A証券で10万円の利益が出て2万円の税金を支払う、B証券で2万円の損が出たとしましょう。
こういった場合に損益通算というものが使えるのです。損益通算をした場合、10万円の利益 – 2万円の損失=8万円の利益
・・・というわけで、このケースで支払う税額は8万円の利益の20%である約16,000円となります。