年代別で考える最適な投資 (資産運用) 方法とは
最適な投資方法は、人によって異なります。まず、現在のライフステージを把握し、これからのライフプランを見据えることが必要です。
指標がなければ、まったくの更地からイメージだけを頼りに家を建てるようなものなのです。
モデルハウスを見て回り、理想の住まいを具現化するのと同様、投資をする場合においても、人生設計をしっかりと立てた上で自分にあった方法で取り組んでいくべきなのです。
ここでは、年代別に分け、それぞれの投資方法の一例を紹介していきます。
20〜30代では、「結婚」「子育て」「住宅購入」が出費の中心として大きくのしかかってきます。何かと物入りで、手持ちの資産を投資に回す余裕はないように思われますが、実は子どもがまだ小さいこの時期こそ、積極的に積み立て型の投資を行うタイミングとも言えます。
例えば、35〜60歳の25年間、毎月2万円を投資信託で積み立てていったとします。この場合、元本の600万円に対して年率利回りは、
・ 3%なら286万9,897円
・ 5%では571万4,690円
というリターンを得ることができます。利回り1%にも満たない預貯金と比べてみてください。
ここで考えるべきは、目的別の運用方法です。「結婚」や「住宅購入」のお金はまとまった額が必要になります。そこで、元本割れリスクの少ない投資商品を選ぶことになります。
一方、「子供の教育費」は進学時にはある程度の額が必要になるものの、子どもがまだ小さい時は急がなくてもよいでしょう。
さらに、「老後に向けた蓄え」に対しては時間がたっぷりありますので、このための投資は思い切ってハイリスクハイリターンで運用するのも一案です。
以上、20〜30代での投資方法は目的別に分類分けをし、自身の未来予想図を参考に、「リスクの少ない投資商品」と「ハイリスクハイリターン商品」の比率を熟考して決めるべきではないでしょうか。
一方、このようなライフイベントを想定しない場合でも、「転職」「起業」「留学」「予期せぬ病気やケガ」によってまとまった額が必要になることがあります。
「ハイリスクハイリターンな商品」に「堅実な投資商品」を組み合わせることがリスクヘッジとなりますので、「人生や投資はけっしてギャンブルではない」ということを念頭に置いておきましょう。
子どもが高校・大学と進学し、教育費が家計を逼迫する40~50代の方の場合、さらに住宅ローンの返済が残っているご家庭も多いことでしょう。
投資にお金を回すには苦しい時期です。しかし、ここで少しずつでも投資活動を維持しておくと、徐々に現実味を帯びてくる退職後の生活に対する不安も解消できます。
「住宅ローンのゴールはかなり先」…という状況の下、定年退職までの時間も少ないので、保守的な利回りで堅実に投資を行っていくのが賢明です。
リタイア後まで残る住宅ローンに、投資で生まれた運用益を充て、「少しでも負担額を減らす」といったスタンスで投資を維持していけるといいでしょう。
この時期は、投資と合わせて「生命保険の見直し」も検討していただきたいものです。本当に必要な保障は何かを考え、死亡保障タイプから医療保障タイプへ切り替えることも考えてみてはいかがでしょうか。
60代になってくると仕事による収入がなくなり、年金暮らしとなってきます。この先の資産形成に不安を覚える時期かもしれません。
しかし、老後を心配しすぎてコツコツ蓄えてきた資産をガッチリ守ったり、投資で得た運用益を低金利の預貯金へ移したりするのは資産運用の面からみると逆に機会損失といえます。
60代に入ったら、
というわけで、
お金を使いやすい状態で維持しておくため、キャッシュフローを意識したポートフォリオを組んでみましょう。
年金への上乗せを考慮しつつ、「第二の人生」を有意義に過ごしていくための資産運用が望まれます。
以上、
年代別に分けて投資方法の一例を述べてきましたがいかがだったでしょうか?
当然、最適な投資方法は年代に関わらず一人ひとり異なるものです。予期せぬ出来事も起こるでしょう。
そこで、何でも相談でき、適切なアドバイスを受けられ、長く付き合えるプロに出会うことが一番の「投資における最大のリスクヘッジ」といえるかもしれません。