海外引っ越しの「料金相場」と「業者選び」のポイント
「海外に引っ越すにはどんな方法があるの?」「費用の相場はどれくらい?」「安く済ませるには?」・・・
まずはじめに、海外への引っ越しでは「家具や家電製品などの大物は全て現地で購入」します。「最低限、生活に必要なものだけを送る」のが一般的なスタイルです。
つまり、ダンボールだけの引っ越しなので意外と費用はかかりません (いや、それでも荷物が多いと数十万円といった結構大きな金額になってしまいますのでご注意を)。
というわけでここでは、「海外への引越し」に関する疑問を全て解消すべく、必須事項をまとめてみました。ぜひ参考になさってくださいね。
海外に引っ越すにはどんな方法があるの?
大きく分けて2つ。飛行機で荷物を運ぶ「航空便」と貨物船で荷物を運ぶ「船便」があります。人間が海外に行く際にも飛行機か船を使いますが、引越しの場合も同じです。大きく違うのは「航空便と船便では荷物を計る方法が異なる」という点です。
【航空便】
航空便の料金は、「実際の荷物の重量」と「梱包した荷物の大きさ」のどちらか大きい方の料金から算出されます。
【船便】
要は、「飛行機は空を飛ぶのであまり重いものは乗せられない」「船はある程度の重さに耐えられるので面積や容積がポイント」とイメージしておきましょう。
航空便と船便はどちらが高い?
これについては、人間が海外に行く時の考え方と同じです。航空便は速いのでその分料金は高くなります。一方、船便は時間がかかるので料金は安くなります。
どこに引っ越すのかにもよりますが、船便だとヨーロッパやアメリカまで2ヶ月以上かかったりします。この点を踏まえて、海外に引っ越す際には航空便と船便を併用して利用すると良いでしょう。
- 航空便:すぐに使うものや軽くて小さめのものを輸送する
- 船便:しばらくなくても困らないものや大型のものを輸送する
費用の相場は?
海外への引越しは、「移動距離」「荷物の量」「選んだ引越し業者」によって料金にかなりの差が出てきます。なので、一概にどれくらいが相場…とは言えません。このため、事前に一括見積もりを取っておくことを強くおすすめします。
ちなみに、船便にも航空便にも通関料などが含まれており、渡航先によって料金は大きく異なります。
- 日本から荷物を出す費用→輸出通関料
- 日本から海外に荷物を輸送する費用→海外運賃
- 海外で荷物を受け取る費用→輸入通関料
要するに、「海外引越し=輸出入」ということになります。
といってもあまりピンとこないかもしれませんので、ここで一例を示しておきましょう。
例えば韓国へ船便でダンボール40箱分の荷物を運ぶ場合、
- 輸出通関料:約6,000円
- 海上運賃:ダンボール1個 = 約4,000円、40個 = 約160,000円
- 輸入通関料:約10,000円
- =合計約176,000円
アメリカ・ニューヨークの場合、
- 輸出通関料:約220,000円
- 海上運賃:ダンボール40個は約190,000円
- 輸入通関料:約100,000円
- =合計約510,000円
※ あくまで目安の一例です
やはり、海外引越しの場合は距離が大きく影響していますね。では航空便はどうなのでしょうか?こちらについては各社によってかなり料金にばらつきがあるので一概には言えません。
ある会社では、ニューヨークまでダンボール40個を輸送する場合、80万円以上かかるようです。航空便と船便にはそれぞれ上述したような特徴がありますので、それぞれのメリットをよく理解した上で両方をうまく使い分けるのが賢い方法だと思われます。
引越し業者によって料金は大きく異なる
国内以上に、(海外引越しでは) 業者によって料金にかなり大きな差が出ます。そこで重要になるのが「見積り比較」と「値引き交渉」です。数社に見積もりを依頼してじっくり比較し、その上で値引きしてもらえるところがないか相談することがとても重要になってきます。
海外引越し業者を選ぶポイントは以下の3点!
- 値引き交渉の相談に乗ってくれる
- 海外引越しに関する知識が豊富
- 良質のサービスを提供してくれる
このような引越し業者を探し出すためにも、一括見積りサイトを利用してみましょう。まずは自分が納得できる料金を提示してくれる業者をいくつか選び、その中から対応のよい業者を見つけ出すのが理想です。
費用を安く抑えるには…
荷物の量を大胆に減らし、大きくて重いものは絶対に送らないのが一番です。
「必要最小限」に留めておきましょう!
あれもこれもと荷物に詰め込んでしまうと、とんでもない料金に膨れ上がってしまいます。そんなに高くつくのであれば、やはり現地で購入することを前提に、余計な荷物は送らないことです。
例えば
- シャンプーやリンスなどの日用品
- 肌着などの衣類 (消耗品)
- 食料品
これらは後々、必ず買い替えや買い足しをするものです。大量に詰め込まず、当面の生活が送れる分だけを入れるようにしましょう (私なら、これらも全て現地調達します)。
断捨離のススメ ☆
ここでもう一つ!せっかくなのでこれを機に「衣類は断捨離しながら梱包」してみてはいかがでしょうか!もちろん、「数年後に日本に帰ってくる」「永住するつもり」といった条件によっても異なりますが、
1,2年で帰ってくる場合には、最終的には現地で捨ててこれそうな衣類だけを持っていく。逆に、永住予定の場合であれば、不必要な衣類はこの際捨ててしまう (フリーマーケットで売り払う)といいでしょう。
そもそも、海外に行けばその地の気候に合った洋服が欲しくなるはずです。地域によっては日本よりもかなり安くで洋服が買えてしまいます。そう考えたら、衣類に関しても輸送は最小限で済みそうですよね。
引越しの荷物の中で一番「量が多い」のは衣類です。これをいかに減らせるかがポイントになってきます。
また、家電は日本から持ち込んでも使えないものがあるという点にも注意が必要です。海外と日本は電圧が違うので、海外仕様となっていない日本仕様の家電製品は使うことができません。
変圧器を持ち込んで使うことも可能ですが、海外に長期で住む場合は現地で家電を購入したほうが安く済むことがほとんどです。特に小型家電や調理家電は海外の方が価格も安いので現地調達がおすすめです。
行き先によっては持ち込めない物も!
海外には「持ち込み禁止」とされているものが多々あります。これを知らないと、通関で没収されたり違反金を支払わなければならないことも!
【禁制品例】
- 爆発性又は発火性の物質や危険物:ガスコンロ、はさみ、包丁、マッチ、ライター等
- 食品:アルコール類、肉類、野菜、種子、乳製品、肉及び魚の加工品等
- 貴重品:現金、有価証券、株券、手形、貴金属、古美術品、価格価値が困難なもの等
- 生き物:生きているペットなどの動物
まとめ ☆
- 海外へ引っ越す方法は航空便と船便がある
- 航空便と船便の違いはかなり大きい
- 海外引越しには通関料がかかる
- 荷物は少ない方が断然お得!
- 現地で買えるものは現地で調達しよう
- 「見積り比較」し「値引き交渉」を怠らない
- 納得できる価格で安心できる引越し業者に依頼する
以上、
何かと不安な海外への引越しですが「料金」もさることながら、「安心」「安全」も大事です。海外引越しは手間も時間も労力もかかりますので、注意すべきポイントがかなりたくさんあります。
考えるだけで「めんどくさい」と嫌になってしまうかもしれませんが、根気よく1つ1つ消化させていってくださいね (後で後悔しないためにも)。
日本とは全く違う地で暮らすということは、いろんなことに用心深く対応する根気が必要になるということでもあります。このスタートを乗り切れば、夢にまで見た素敵な海外暮らしがあなたを待っていますよ ☆