「低金利時代」に何も (投資も) しないのは逆にギャンブル

 
バブルという経済状況下で給料が増え、六本木が賑わい、経費もたくさん使え、様々な恩恵を受けていたあの頃…

あれから25年…

 

時代は大きく変わり、

長期金利は下がり続け、ついに2016年には10年国債の利率も0%を切るというところまで来ました。今や社会人として「ベテラン」といってもよい世代の人たちですら「金利が継続して上がる社会を知らない」ということになります。
 

残念ながら、多くの人たちは、基本的に金利が低下していく社会しか知らないのです。つまり、金融資産をいくら金融機関に預けていても増えないのです。

 

 

 

 

 

 

1980年代には5%!現在は…

これは、5年間で元本が2倍になるくらいの金利です。民間の金融機関でも、当時は定期預金の金利が5%ほどついていました。

ところが今は、大口の定期でも0.01%。これだと、1,000万円預けても年間で1,000円しか利息はつきません。実際には2割は税金で徴収されますので800円です。この金利で、元本が2倍になるにはなんと8665年もかかります(笑)。

 

こんな「低金利時代」であるのも関わらず、政府・日銀はさらにインフレに誘導しようとしています。インフレが進めば資産価値は相対的に低下します。

極端な例で考えてみましょう。仮に、年に2%ずつインフレが進むと、資産価値は40年で半分以下にまで低下してしまうのです。

 

さすがにここまで極端にインフレが進むことは考えにくいことですが、それでも、黙って何もしなければあなたの資産価値は低下していくだけなのです。自分の資産形成、資産防衛をしようと本気で考えるならば、「投資」を避けるわけにはいかないのです。

 

 

 

何もしないことのリスク

ところが、多くの日本人は「投資」と聞けばギャンブルと思ってしまい、リスクのイメージを先行させてしまう人が多いようです。「投資アレルギー」と言ってもよいのかもしれませんね。

 

 

ただ、先述した通り、今の時代は「何もしない」ことの方が「リスク」をおかしていることになるのです。確かに、投資にはリスクがあります。預貯金と違い、元本保証は無くなりますので、資産が減少することだってあります。

 

しかし、現在の社会環境、経済環境の中で「何も手を打たない」にはもっとリスクがあるように思えます。そこで、「投資アレルギー」からまずは脱却し、どんな投資法があるのかを学ぶことから始めてみてはいかがでしょうか?

 

 

一言に「投資」といっても様々な種類の投資があるんです ↓

 

 

 

1. コモディティ

当然、全く予想もつかないモノに投資をするのはギャンブルと一緒です。「大豆」や「トウモロコシ」などの穀物や「原油」などのエネルギー関連の「商品先物取引」で扱われる「コモディティ」への投資がその一例です。コモディティは投資初心者には全く向いていません。

 

なぜなら、これらの「商品先物取引」「天候」や「石油産出国の思惑」に影響を受けるものなので、プロでも読むことが非常に難しい、本当にその世界に精通した人のみが必死こいて投資するものとも言えるのですから。

しかも、証拠金取引を利用し、支出金額よりも大きなお金を動かしてしまうと、損をした時に思わぬ大損をすることがあります。かなりハードルの高い投資と言えるでしょう。

 

 

 

2. 株式・投資信託

一般的に皆さんが行うであろう投資先としては「株式」「投資信託」などがあります。最近はネットでも取引ができるのでより身近になりましたね。一昔前であれば、証券会社の窓口や営業マンを通して、けっして少なくはない手数料を支払っていたのですが、現在主流のネット取引では (店頭取引に比べ)手数料が随分と安くなっています。

ちなみに、投資信託にはいろんな種類があります。ここで簡単に投資信託の仕組みを説明しておきましょう。

 

 

投資信託とは、プロのファンドマネージャーが「今後の業績向上が見込める会社」や「株価が割安だと思われる会社」などを見極め、選び出し、組み合わせて商品化したモノに対して私たちが投資する類の投資です。

 

しかし、実際のパフォーマンスはまちまちで、必ずしも、プロが動いているとはいえ好成績が絶対なわけではありません。またアクティブファンドは手数料が高い…という難点があります。

なので、プロのファンドマネージャーに任せて株や投資信託で投資を始めるとしても、あなた自身、基礎の部分はしっかり学んでおく必要があると言えるでしょう。

 

 

 

3. 外貨預金・FX

日本と比べ、海外の預金金利のほうが高いので、外貨預金をするという選択肢もありますが、日本国内の銀行が扱っている外貨預金は手数料が高いです。円安に向かえばよいのですが、円高になるとかなりの損が出る場合もあります。

 

また、FX(外国為替証拠金取引)の場合、先物商品取引のように拠出した金額よりも大きな金額を動かす(レバレッジをかける)ことができる分リスクは高くなります。

一方で、FXは手数料が外貨預金に比べると圧倒的に安いのが魅力です。利息(スワップ)も付きます。レバレッジを掛けない、あるいは低く抑え、FXで投資をするというのは比較的手軽な投資法だと思います。

 

 

以上を踏まえた上で…

 

 

リスクの分散が大事です

株や金 (きん)、不動産などはインフレに強い、と言われていますが、もし日本だけでインフレが進むのであれば、外貨も有効なインフレ対策になり得ます。

ここで「投資の心得」についておさらいしておきましょう!

 

投資の際、大事なのは

 

・リスクの分散
・許容できるリスクの見極め

です。

 

つまり、投資はギャンブルではありませんので、過度にハイリスクハイリターンを追いかけないことが大事なのです。

 

 

 

 

投資には授業料が必要

 

まず、これから投資を続けていく上で大切な心構えがあります。それは、

 

・ 自分の手金で投資をすること
・ 投資をする前になぜここに投資をするのかよく考えること
・ 損をしたらよく分析をすること
・ それを次回以降の投資に生かすこと

 

つまり、このPDCA(Plan・Do・Check・Action)を確実に行っていくことが、「投資スキルを高める」ことにつながっていくわけです。

 

 

けっして人任せにすることなく、自分なりの判断はしっかり持つようにしましょう!なぜなら、最終的には「投資は自己責任」なのですから!

経済評論家やアナリストと称する人たちがいろいろなことを言っていますが、彼らは責任をとってはくれません。自分自身がスキルを磨き、情報を分析し、自分なりの判断をすることが重要なのです。

 

 

最後に…

 

 

投資に向かない性格とは

 

・ ハイリスク (ギャンブル) にこだわる

 

このタイプの人は要注意です。

 

投資は「資産形成」「資産防衛」のための活動と心得ておきましょう。つまり、いつもイケイケではなく、状況によっては一時的にリスクを回避するということも大切なんです。

投資活動はけっしてギャンブルではありません。資産形成・資産防衛のための活動ととらえ、じっくり取り組むべきなのです。

 

最近は比較的少額からでも投資ができるようになっています。まずは自分に合った投資法を見極めるためにも、勉強がてら何かにチャレンジしてみませんか。

 

 


最終更新日:2017/12/01