高齢者の「薬漬け」「副作用地獄」に喝っ!
薬漬けとは、「必要以上の薬を長い間飲んでいること」と定義されています。ある報告書によれば、薬漬け社会の日本において、(その根源となる) 病院がなくなれば死亡率は半減する、とも言われています。
このような多剤処方を防ぐことができていない根本的な背景には、(日本では) 個人の服薬データが統合されていないことが挙げられます。
例えば台湾では、診察の際にICカード(保険証)を提示すれば、医師のPCに「患者さんがどんな薬が使っているか」が表示されるようになっています。日本には「お薬手帳」がありますが、利用は任意。しかも、お薬手帳を見たところで、薬剤師や医師はこれをうまく活用できていません。
つまり、重複処方や不適切な処方が起こり得る仕組みとなっているのです。根本的にシステムを変えないと、問題解決にはならないと言えるでしょう。
世界一薬を飲むのが好きな日本人
75歳以上の後期高齢者で外来通院されている方の年間平均受診回数は45回。ほぼ毎週通院している計算になります。それだけ多くの薬をもらっていることになるわけですが、欧米では「副作用死」に関する研究が進んでいるにも関わらず、日本ではこの研究がなされていません。
世界で一番お薬大好きな日本人は、副作用についてあまり深刻に考えていないようです。
いや、実は研究の有無はともかく、この結果を発表してしまうと、医者も薬屋も儲からなくなってしまうので、「圧力」により公にしない施策をとっているのでしょう。
欧米諸国における副作用死の研究結果はあまり良いものではありませんでした。副作用死は思っている以上に多いのです。日本での副作用死というのは諸外国に比べて非常に高いでしょうね。
なぜなら、欧米では「1剤処方」が基本なのに対して、日本では複数剤処方」が当たり前だからです。日本ではただの風邪であっても3種類くらい薬を出されて、「1回1錠3食後必ず飲んでくださいね」「熱が下がっても、処方した薬は全部飲みきってくださいね」と言われてしまいます。
薬の3分の2は化学毒物?
「薬漬け」とは過激な単語ですが、高齢者に多くの薬を処方することは医療界でも問題になっています。この問題は「ポリファーマシー」と呼ばれており、数年前からやっと議論が始まったところです。
もちろん、薬を多く処方したからといって、医者の給料が上がるわけではありません。ではなぜ医師は、多くの薬を処方してしまうのでしょうか。
理由の一つは、上で述べたように、「その患者さんがどんな薬を飲んでいるのかを「おくすり手帳」でしか把握できないことにあります。他の病院で薬が処方されていても、「おくすり手帳」に記載されてなければ把握することができないのです。
そんな状態下にあるにも関わらず、医薬品の約3分の2は化学毒物だということは皆さんはご存知だったでしょうか?最初こそ効果はあるのですが、服用が続くと体がそれに慣れてしまい、徐々に強い薬でないと反応しなくなります。
その結果、薬の主作用の何十倍とも言われる副作用があなたの体を蝕んでいってしまうのです。人間が生まれながらに持っている「自然治癒力」の機能を、どんどん破壊してしまうのです。
コンビニより薬局が多い!
厚労省の調べによれば、コンビニ数より薬局数の方が多いとされている日本。近頃では、登録販売者の資格をもつ人間がいれば、コンビニでも一般用医薬品を販売できるようになっています。
それだけ日本人は薬が大好きで、薬漬けにされているということでもあります。
ただ、ここで気をつけておかなければならないことは、日本人の2割 (およそ2,500万人) は薬を4剤以上服用しており、副作用死の可能性があるということです。
表向きは「患者の疾患を治癒するため」なのですが、その背景にあるのは、「自分たちのビジネスが儲かるため」なのです。
そして、よくよく考えたらわかることなのですが、ドラッグストアにおいて薬と一緒にスナック菓子やカップラーメン、炭酸飲料が置かれている事実。おかしいと思いません?
そんな体に悪いものを国民に食べさせ、薬でも儲かる。うむむ・・・
薬が効かなくなっていく原因は…
例えば、子供の頃は風邪をひいてもすぐに治ったのに、大人になるとなかなか治りにくいと感じていませんか?この背景には、確かに「運動不足」や「自然治癒力の低下」などがあるわけなのですが、
この「自然治癒力の低下」の原因は、蓄積された薬の副作用にあるのです。薬を使ってしまうと、薬でしか病気を治せない体となってしまうのです。
本来は「自然治癒力」第一に病気を治していく方が良いのですが、現代社会においては何でもかんでも「薬」「クスリ」となってしまっているわけです。
こうして、薬の使用が当たり前になっている現代の日本では、自然治癒力が落ち、副作用死している人たちが増えてきているのです。
医療費の無駄遣い
加えて、現在、「高齢患者さんの全体像をみて治療できる医師が少ない」とも言われています。近年の医師は、病気に対して薬を処方するやり方なので、「高血圧」「糖尿病」「骨粗しょう症」「腰痛」などと、それぞれの症状に対していちいち薬を処方するわけです。
こうなると、高齢者はいとも簡単に10種類以上の薬を飲まなくてはならなくなってしまうのです。
患者側にも問題があります。ちょっとした風邪程度でも、日本人はすぐに医者にかかります。特に、医療費負担の少ない後期高齢者や母子家庭、生活保護の人がよくお薬を欲しがるのです。
普通ならその程度では来ない、と思えるほどのかすり傷や肩こりですら、病院に来て湿布薬などをもらっていくわけです。「医療費を考えるともったいないだろうに」、と思うのですが、そういった人たちは大抵生活保護の人だったりします。
こうして
製薬会社のカネ儲けのため、後期高齢者や生活保護受給者たちは大きく貢献しているわけですが、この根本に巣食っている悪しきシステムを改善させていかないと、薬漬け社会は永遠に続いていくことになるのでしょう。
利権や儲けを度外視して、より良い社会にしていくべく立ち上がってくれる勇気ある官僚や政治家の出現を待ちたいものですね。
おわりに
「世界トップの薬漬け大国日本だけど、平均寿命は伸びているよね」
「確かに副作用はあるかもしれないけど、長生きできるならいいんじゃない?」
といった声もあるかと思います。
ただし、平均寿命から健康寿命を引いた「寝たきり期間」は男性が9.2年、女性が12.7年。この数字、先進国では一番長いそうです。
他国のデータでは、内戦などの諸事情により病院に通えなくなっていた間、逆に死亡率はぐんと低下したそうです。ここだけ聞くと、「病院に行かない方が命が助かる」なんてことにもなりますね。
つまり、過剰に薬を処方されるよりも、自然治癒力にもっと頼れ、ということではないでしょうか。
皆さんはこれからの医療についてどう考えますか?