はいだしょうこさんに学ぶ!ガン患者家族の心構えと寄り添い

 

ガン患者さんにとって、家族の支えは心強いものです。「ガンとわかったとき」「治療が行われているとき」「再発したとき」「治る見込みがなくなったとき」・・・その時々で、本人も家族も心情が激しく揺れ動きます。精神的にも肉体的にも追い詰められ、不安・抑うつなどの心理的ストレスも大きいことでしょう。

どうやって向き合っていけばいいんだろう・・・

 

家族ができるサポート

🔵 患者さんの話をよく聞き、気持ちに寄り添ってあげましょう

🔴 情報を集め、常に自分に何ができるかを考えましょう

🔵 軽率な励ましの言葉をかけないように注意しましょう

🔴 少し先の目標や夢を共有しよう

🔵 家族は最も身近な観察者です。痛みを我慢している様子はないかなど、代わりに医師に伝えてあげましょう

 

 

後悔のない生き方

仕事は?家族は?・・・ガンになってしまったとき、答えの出ない悩みが積み重なってしまうものです。告知された瞬間は、「人生が終わった」と思うかもしれません。散々悩み落ち込んだ後、「どうやらすぐ死ぬわけではなさそうだ」と気づき、少し気持ちが落ち着くかもしれません。

そこで可能なら、「前向き」「楽観的」に充実した人生を歩む意識を高く持ってみましょう。そうすれば、今までに感じることのなかった特別なエネルギーがみなぎってくるはずです。その結果、後悔のない生き方ができるのではないでしょうか。

 

 

家族のケアでガンは消える?

がんとの付き合いは患者さんにとって孤独でつらいものになりがちですが、家族が一緒に向き合うことで不安やストレスが少なくなり、その結果自然治癒力を高まっていくことが十分考えられます。

 

 

はいだしょうこさんの父親がガンに

宝塚歌劇団出身のタレントはいだしょうこさんの父親は「胃が変」ということで病院に行ったところ、胃と大腸に大きながんが見つかったそうです。その後、両方のがんを大手術で一度に切除。ほっとしたのもつかの間、その後がまた大変だったのです。再発防止の抗がん剤治療をはじめ、ひどい嘔吐 & 下痢で体重が激減。一人では歩けないほどに衰弱してしまったのです。

このとき、この治療を続けるかどうかを家族で真剣に話し合ったそうです。医師の説明によると、抗がん剤治療をしても100%再発を防げるわけではないとのこと。というわけで、苦しい治療に耐えても再発する可能性があるのであれば、「好きなものを食べて、みんなで笑って過ごす方が元気に暮らせるのでは」と抗がん剤をやめたのです。悩みに悩んだ末の決断だったそうですが、結果としてはいださんの父親はみるみる元気になっていったのです。

 

 

「気持ち」が大事

笑いには免疫機能を高める効果があるといいますが、はいださん家族の場合もそうだったようです。家族に囲まれ笑って過ごしたことで、お父さんのガン再発は予防されたのです。はいださん自身、これまで大きな病気一つせずやってこれたのは、「笑顔パワー」のおかげだと考えています。清々しい笑顔のせいか、「悩みなんてないでしょ」とよく言われることの多いはいださんですが、誰だって「悲しいこと」「つらいこと」はあります。本当は一人でこっそり涙を流したりしているわけです。でも、泣いたらすっきり!また笑顔に戻ります。

母親は、「どんなにつらいことがあっても人を恨んだり憎んだりしちゃダメだよ。顔にすぐ出るからね。」と言ってくれていました。「マイナスの感情に時間を使うくらいなら、その時間を実力をつけるために使った方がいい。必ずどこかで誰かが見てくれているから。」とも。その教えのおかげで今のはいださんがあるのです。目の前にあることを一つずつ真剣に大切に取り組んでいけば、きっと新しい道が開けていくのではないでしょうか。

 

 

家族は第二の患者

家族はガン患者さんと同様の感情を抱くことから「第二の患者」とも言われています。うまく機能している家族であれば、一丸となってがんに立ち向かっていくことができるわけです。ある意味、良き理解者として冷静な役割も求められるため、患者さんより大変なこともあります。

 

🔵 告知された時の衝撃

🔴 生活スタイルの変化に伴うストレス

🔵 不確定な将来に対する不安 & 無力感

 

患者さんをサポートするために家族が寝る間も惜しんで看病などしていると、やがて限界が訪れるでしょう。あるいは、「家族が癌で苦しんでいるのに自分だけ楽しむことなんてできない」と趣味や娯楽をいっさい断つ人も少なくありません。

しかし、ときには患者さんから離れ、リラックスする時間も必要です。ずっと気を張り詰めてストレスが溜まっている状態で患者さんと接するのは、双方にとって良くないことです。「ちょっと疲れているな」と感じたら、思いきって「やりたいことをやる時間」を作りましょう。そして、ひとりで抱え込まず、誰かに相談したりすることも大事になってきます。ヘルパーさんや看護師、同じ思いの患者家族の方々と話すのもいいでしょう。