大人のADHD「症状」「治療」「最新の緩和法」【まとめ】
大人になって突然「ADHDを発症した」ということはありません。ADHDの方は、 子どもの頃から「不注意」「多動性」「衝動性」という点でずっと注意を受け続け、大人になってからは 職場での行動や人間関係に悩んでいるはずなのです。
それでも、本人も周囲も原因のわからぬまま、「身勝手」「怠け癖がある」と単なる性格の問題にされてしまいがちなのです。
しかし、本人にとっては非常に辛いもので、
「どうして周囲と上手くやっていけないんだろう?」
と、社会の中で「生きにくさ」を感じているのです。
社会に上手く適応できず、思い悩みながら生きてきた人たち… ADHDに気づかず思い悩んでいる大人は少なくないのです。
■ 片付けができない
2000年に『片づけられない女たち』という翻訳本が出版され、日本でも大人の ADHDが注目されるようになりました。この「片付けが苦手」というのは、ADHD の「不注意」の症状によるものかもしれません。
本人はどんなに「片付けよう」と頑張っても、どうしても上手くできないのです。その結果、自己嫌悪に陥り、自分を肯定できない状態が続くと、うつ病などの二次的な障害を引き起こす可能性もあるのです。
完璧は求めず、できることから始めましょう!
■ 失言してしまう
思ったことをすぐ口にし人を傷つけてしまうのは「衝動性」の症状の特徴です。このことが原因で、ひんしゅくをかってしまったり人間関係がぎくしゃくしてしまうこともあります。
思い付いたことはいったんメモを取る習慣から始めてみましょう!
■ 約束が守れない
ADHDの「不注意」の症状の中には、「物事を順序立てて考えたり実行したりすることが苦手」という特徴もあります。つまり、優先順位を付けたり、スケジュールを管理したりすることが苦手なのです。約束を破って周囲の人たちから非難されることのないよう、
余裕を持ったスケジュールを立てて、周りの人にもチェックしてもらいましょう!
以上のような症状は、恐らく子供の頃からあったのではないでしょうか。 幼い頃は「子供だから」と周囲も寛容で、見逃されがちだったはずなのです。
しかしながら、 社会人になって「必要なことができない」「何だか生きづらい」といったことから、本人も周囲も違和感を抱き、ADHDであったことがわかってくるのです。
現在どのような問題があり、過去(子供の頃)にもADHDの症状があったかどうかを医師が問診し、総合的に判断されます。
ADHDと診断された場合、心理的治療 (カウンセリングなど)や薬物療法などの方法があります。
ADHDで起こりやすい問題の対処としては、「できないことを受け入れ、できることから少しずつ始めること」「周囲の協力 を素直に求めること」がとても大切です。
いずれにしても、「正確な原因」を知り、「適切な対応」を取ることで、余計な悩みから解放されるかもしれません。
このほど、重度のADHDを発症している成人が、「1日1回運動するだけでモチベーションの低下を緩和することができた」とする研究結果がアメリカで発表されました (2016年夏)。
(ADHDは、落ち着きのなさや衝動的な行動、注意障害などを特徴とする障害の一つで、遺伝的な要素が原因とされていますが、脳や神経の障害を指摘する研究もあります)
ADHD自体が何らかの疾患を引き起こすわけではありませんが、「不安感の増大」「抑うつ」「 行動力の低下」など、心理的な問題に繋がることが多いので注意が必要です。
今回発表された「最新のADHD緩和法」によって、「運動することが良い」と科学的に証明されただけでも嬉しいことです。
今後、「どんな運動をどれくらいすれば良いのか」などのより詳細なことは、引き続き研究されていく予定となっていますので、追加の最新情報に期待ですね ☆