「失敗しない」投資を始める前に知っておきたいこと
投資においては、専門知識と同じくらいにメンタル・コンディションが大事になってきます。「年金不安」に「老後不安」。。。否応なしに「投資」と向き合わなければならなくなってきています。
にも関わらず、「投資」に必要なこと、大事なことは誰も教えてはくれません。金融機関に頼ってしまう人は要注意です!そして、いくら投資についての知識や経験が豊富な人であっても、相場が荒れたときに冷静な判断ができなければ失敗してしまいます。
そこでここでは、「投資で失敗しないために知っておきたい心理」と、「投資で失敗する人の共通項」について紹介したいと思います。
◉ プロスペクト理論
「プロスペクト理論」とは、不確実性下の意思決定において人間の心理がどのように働くのかを論じたものです。この理論を投資に当てはめてみると、儲けたときの満足感と損をしたときの不快感を比較した場合、後者の方が大きく感じられるようです。
その結果、利益を得たい心理が働く一方で、損失リスクを避ける心理が働き、却って大きなリスクを背負うことに繋がるようなのです。
具体的には、株価が下落したときに、損失が確定してしまうことへの抵抗感からその株を塩漬けにしてしまったり、ほんの少し株価が上がっただけで、下落による利益の目減りを恐れてすぐに利益確定売りをしてしまう、といったようなことです。
心当たりはありませんか?この心理にはまり込まないよう心がけましょう!
◉ 認知バイアス
「認知バイアス」とは、現実を直視できなくなる心の動きのことです。例えば、「まだまだ大丈夫」とか「自分だけは大丈夫」などと考えること。投資の場でこれが働いてしまうと、損切りのタイミングを見失ってしまいかねません。
さらには、過去の高値を意識しすぎるあまり、「もっと値上がりするに違いない」と過度に期待しすぎてしまうことも。
◉ フォン・レストルフ効果
人の記憶には、好みとは関係なく印象深いものが残りやすい…という現象が起こります。株式投資の世界では、新規のIPO銘柄や最近大きな値動きを見せている銘柄など、大きな話題となった銘柄が記憶に残りやすく。。。
そうした記憶が、銘柄の正しい選択判断を誤らせてしまうことにも繋がるのです。この点にも注意して、投資の際には冷静な判断ができるよう自身をコントロールしていただきたいものです。
投資で失敗する人にはいくつかの失敗パターンが存在しています。そこで、「失敗しない」ためにはこの過ちを避けるようにすればいいのです。
以下で、投資に失敗する人たちの共通項を見ていきましょう。
① 預貯金では利息がつかないという理由で投資を始める人
こういった動機で投資を開始した人たちは、勉強不足もさることながら、金融機関の「担当者に悪いから」といった心理が働き、彼らが勧める商品を疑うことなく購入してしまうのです。
あ〜、なんという残念な投資デビューでしょう…
② まとまったお金を一度に投資してしまう人
これは退職金を手にした男性に多いパターンです。「数万円なんて少額小分けした投資方法はカッコ悪いから、1,000万円単位で購入した」…
しかし、投資額が大きければ大きいほど、値下がりした時の影響 (ダメージ) は大きく…
③ 高い利回りに心惹かれる人
残念ながら、利回りには落とし穴があります。このような商品は思うような結果が得られない場合もありますので、細心の注意が必要です。
いかがでしたか?
今回は、ちょっとネガティブな情報ばかりを書いてしまったので、投資意欲を削いでしまったかもしれないのですが (笑) 、逆に言えばこれらの点をきちんと押さえた上で、堅実に投資を行えば基本的には損はしないはずです。
バブル経済期の利子くらいの儲けは簡単に叩き出せます。
というわけで、最後にもう1つだけ、こんな人も「失敗する」という情報をお伝えしたいと思います (笑)。
④ 長期投資さえしていればいずれ増えると信じている人
投資商品には、長期で持っていれば必ず値上がりする…という保証はありません。当たり前のことですが、上がる時もあれば下がる時もあります。なので、どうしたって景気や金融市場の動きを知っておくことは必要になってきます。
といっても、そう厳密なものではありません。毎日の新聞やニュースを見ていく中で、なんとなく傾向を把握しておくくらいで結構です。
避けてほしいことは、
長期で持っていれば増えると思い込み、買ったまま放置してしまい、いつの間にか半値になってしまったという失敗です。このような失敗を犯すことのないようにしてくださいね。
ここまで読むと、やっぱり投資は難しくて面倒なものなのかな〜と思ってしまうかもしれませんが「失敗を避ける鉄則」はいくらでもあります。
初心者の方であれば、多少の損失は勉強代だと思って積極的に投資を始めてみてください。案外うまくいくものですよ。