飛蚊症の「見分け方」「原因」「正しい対処法」

 

飛蚊症とは、モノを見ているときに黒い虫のようなものが動いて見える状態のことです。蚊が飛んでいるように見えることからこの名が付けられました。

「黒い虫」の形や大きさは様々で、視線を動かすと追いかけてくるような動きをする場合もあります。症状が出る年齢も様々で、10〜20代から症状を自覚する人もいます。

 

飛蚊症は、多くの場合は「単なるゴミで問題ない」…とされていますが、「全然心配ない」と決めつけてしまうのはよくありません。なぜなら、何か深刻な病気の症状として飛蚊症が現れている可能性もあるからです。

そこで今回は、飛蚊症の「見分け方」「原因」「対策」などをわかりやすくまとめてみました。眼科を受診する前に、参考になさってみてください。

 

 

飛蚊症かそうでないかの見分け方

飛蚊症とそうでないものは、症状を注意深く観察すれば見分けることが可能です。
 


 

硝子体はほとんどが水分ですから、その中の浮遊物は揺れ動きます。ですから、(問題のない) 飛蚊症であれば、眼を動かす前と後では「黒い虫」の位置や形が少し変わります。

硝子体内の浮遊物と網膜の間には少し距離がありますので、完全に真っ黒になる(完全に見えない)…ということはありません。

 
 
というわけで、
 

◉  目を動かす前後で「黒い虫」の位置も形も変わらない
 ゴミのようなものが真っ黒に見える
 

以上のような場合には

飛蚊症ではなく、治療や経過観察が必要な病気の可能性が高いと考えられます。すぐに眼科で診断を受けましょう。

 

 

 

飛蚊症の原因

飛蚊症 (網膜に影を作る硝子体内の浮遊物) の原因はいろいろありますが、わかりやすくまとめると以下の通りです。

 

 


 

①  心配のない飛蚊症

 硝子体の正常な構造物 (細胞や線維)

 後部硝子体剥離

 

 飛蚊症で圧倒的に多いのは①です。この場合は全く害がなく治療の必要もありません

 

 


②  心配すべき飛蚊症

◉  網膜裂孔や網膜剥離

 網膜の血管の病気

 ぶどう膜炎

 感染症

 硝子体出血

 

 ①でなく②だと思われる場合、あるいはどちらかわからない場合は速やかに検査を受けましょう。念のため、飛蚊症を初めて自覚した際には、まず眼科で検査を受け、その原因を調べてもらいましょう。

 

以下でもう少し詳しくみていきますね↓

 

 

 

生理的な原因で起こる (問題ない) 飛蚊症

上述してきた通り、飛蚊症の原因は「生理的なもの」と「目の病気が原因で起こるもの」に分けられます。生理的な原因で起こる飛蚊症は、目の構造と密接な関係があります。

 

 

目の中は空洞ではなく、透明なゲル状の硝子体という物質で満たされています。硝子体の成分は時とともに変化し、一部にしわのようなものができます。すると、この部分が濁ってその影が網膜に映り、視野の中で黒い点のように見えるのです。

また、加齢とともに硝子体が萎縮してしまうと、硝子体の後ろが網膜から剥がれてしまい、この部分が黒い点のように見えることもあります。

 

以上のような飛蚊症は病的ではない自然の症状なので「生理的飛蚊症」と呼ばれます。

 

 

 

治療が必要な飛蚊症

①  網膜剥離 or 網膜裂孔

視野が欠けたり物が歪んで見えたらすぐに眼科へ!

 

 

網膜が眼底から剥がれたり穴が開いたりする病気です。これにより「眼の壁の細胞」などが眼球内を浮遊し、飛蚊症を起こします。

 

 


②  硝子体出血
 

 
網膜血管の断裂などによる眼底の出血が硝子体内に入り込んだ状態を硝子体出血といい、飛蚊症を起こします。

硝子体出血による飛蚊症では、出血した血液自体は時間が経つと周囲の組織に吸収されていくため、症状が軽くなっていくように感じることがあります。ただしそれはあくまで見かけ上のことで、病気がよくなっているわけではないので注意してください。

 

 


③  感染症

頻度としては少ないのですが、飛蚊症が現れる病気の中で最も急いで治療しなければならないのが感染症です。眼に物が刺さったとか、白内障や緑内障などの手術を受けた後に物が霞んで見えだしたら直ちに眼科へ行きましょう!肺などに隠れていた菌 (カビ) が眼に回って発症することもあります。

 

 


④  ぶどう膜炎
 


 

網膜の外側にあるぶどう膜という部分に慢性の炎症が起きる病気で、原因はいろいろあります。ときに発作的に症状が悪化し、飛蚊症がひどくなることがあります。すぐに適切な治療を受けることが視力や視野を守るうえで大切です。

 

 


⑤  血管新生緑内障

糖尿病などが原因で起きる、治療の緊急性が高い緑内障です。頭痛や眼痛、吐き気、視野が欠けるなどが現れたらすぐに診察を受けましょう。

 

 

 
 

正しい対処法

 
◉  初めて飛蚊症を自覚した時は検査を受けましょう

(生理的な飛蚊症と診断されればひとまず安心ですね)
 


 

また、同じような飛蚊症であっても、実は原因が違う…というケースもあります。「以前の飛蚊症は生理的なものだったから大丈夫!」と決めつけず、「何かおかしいかも」と思ったらすぐに検査を受けましょう。

飛蚊症で大事なことは、その原因が生理的なものか、病気によるものかをはっきりさせることです。

 

  • 黒い点の量や範囲が急に増えた
  • 暗い場所で突然稲妻のような光が見える
  • 急に視力が低下した
  • 視野の一部分が欠けている

 

このように、いつもとは違う症状を感じたらすぐに検査を受けましょう。

 
よろしいでしょうか🙂
 

 

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