ナポレオンの「栄光と挫折」人生 ② 雪合戦にみるリーダーの資質

 

後世に名を残したフランスの皇帝ナポレオンは、学校では全く目立たない生徒でした。ナポレオンの子供時代を知っているダランテス公爵夫人は「体だけは丈夫でしたが、それ以外は他の生徒とちっとも変わっていませんでしたわ」と述べています。

そんなナポレオンは学生時代、どんな少年だったのでしょう?ちょっとだけみてみましょう。

 

 

雪合戦

学校ではいつも一人ぼっちだったナポレオンに、ようやく一人の友達ができました。名はブリエンヌ。彼は小さい時から仲良しで、同じ学校の生徒になってフランスにやってきたのです。2人のコルシカの子は互いに慰め合い、一生懸命に勉強し、優秀な成績をとります。

 

「なかなかの頑張り屋さんだな」

校長は感心し、ナポレオンをクラス長にします。これまで軽蔑されていたナポレオンが、今度はみんなに号令をかけることになったのです。

 

「あんな貧乏人に指図されてたまるかっ!」

生徒たちは不平不満ばかりです。

 

この状況をみた校長はナポレオンを呼びこう言います。

「いいか、ナポレオン。君は勇気のある正しい生徒だ。けれども、みんなに慕われないようではいい軍人にはなれないよ」

 

 

校長の言葉はナポレオンの胸に沁みました。それからのナポレオンは少しずつみんなの輪の中に入り、みんなと楽しむように自分から変わっていったのです。

 

ある雪の朝、生徒が二手に分かれて雪合戦をやることになりました。ナポレオンは一方の隊長です。勇ましい声が運動場いっぱいに溢れます。次第に、ナポレオンの隊は後ろへと追い詰められます。

しかしこれはナポレオンの作戦通り。味方の隊を二手に分け、1組は敵に向かって突進。もう1組は後ろの方にガッチリとした雪の土手を築いていたのです。敵の生徒たちを陣地近くに誘い込み、「それー今だー!」

 

 

硬くて大きな雪を一斉に放ちます。必ず5人1組になって敵の一人ひとりにぶつけていくことを指示していました。ナポレオンの戦術は見事大成功!

この日から、誰もナポレオンに逆らう者はいなくなったのです。それから、普通なら6年で卒業するところ、成績優秀のため4年半で上の学校へ進むこととなったのです。

 

 

 

本物の軍人学校へ

15歳のナポレオンは、本物の軍人を目指しパリにある士官学校に出発します。この学校にはフランス中の秀才が集まっていました。ちなみに当時、フランスの陸軍は “ヨーロッパ一” と言われていました。

残念ながら、やはりここでも、見すぼらしい格好をしたナポレオンは除け者にされてしまいます。一人ぼっちです。また、元どおりのムッツリした少年に戻ってしまったのです。

 

 

しかしながらナポレオンは、誰とも付き合わないで陰気な顔をしているのに、自分の思ったことは先生にだってズケズケと言います。

その一方で、授業が終わると部屋へ篭ったきり出てきません。勉強するより他には、何の楽しみもなかったのです。
 
 
 
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