骨粗鬆症予防のための「カルシウム過剰摂取」は危険?

 

「健康に勝る宝なし」とはよく言われますが、近年、巷には病気を予防・防止する方法を伝授する“健康本”が氾濫しています。し過ぎています。しかしながら、それらの中身を検証してみるとマユツバものも決して少なくありません。

 

「本を売るためにはウソでも構わないのか〜?」

 

怪しい健康法によって寿命を縮めてしまわないためにも、皆さんには簡単に騙されてほしくない、と心から願う次第です。

 

 

そこで今回は、健康情報の信ぴょう性についていくつかまとめてみました。

さっそく、「オメガ3脂肪酸の効果」「ビタミンEで認知症予防」「カルシウムの過剰摂取は危険?」「腎臓病の改善法」「高血圧には味噌汁が効く?」について順番にみていきましょう!
 
 
 

魚油由来のオメガ3脂肪酸で筋力アップ

2016年にアメリカで発表された報告書によりますと、およそ4万人を対象に調査した結果、イワシ・サケ・カツオ・シラスなど魚類に多く含まれるビタミンD  & オメガ3脂肪酸のサプリメント摂取者は、筋力がアップしたそうです。

この研究結果を100%信じるとするならば、骨の形成を助ける「ビタミンD」と動脈硬化を防ぐ「オメガ3脂肪酸」を多く含む魚はやはりきちんと摂取した方がいいのです。

 

 

ちなみに、60~85歳の健康な男女を対象に行われた今回の実験はサプリメントを6カ月間飲み続けるものでした。摂取者たちは、そうでないグループの人たちに比べ、太腿の筋肉量3・6%、握力2・3キロ、最大筋力4%が増加したとのことです。

これらの数字は、年齢にしておよそ3~4歳若返ったことを意味しています。

 
つまり、「オメガ3脂肪酸」には加齢に伴う筋肉量の減少や機能の低下を遅らせる効果がある、というわけです。

健康はまず身体と骨格から!

 

積極的に魚を食べ、「血管の老化」「脳機能の低下」を抑止し、筋力をアップさせていってください。

ただ一点、その魚が汚染されていたとしたら「不健康食品」にもなりかねません。中国産には気をつけましょう!

 
 
 

ビタミンEで認知症予防

2015年、国際的な医学誌で「認知症患者には一般の処方薬よりビタミンEが症状改善に効いた」という驚きの報告がなされました。

軽度から中度の認知症患者数百人を対象に継続的調査を行ったところ、「処方薬を投与した群」よりも「ビタミンEのサプリのみを投与した群」の方に症状の改善が見られたのです。食事・睡眠・排泄など日常必須の生活機能の低下が、年間19%も抑制されたらしいのです。これは、症状の進行を半年分遅らせたことに相当します。

 

じゃあ何を摂取すればビタミンEを効率よく摂取できるの?と思いますよね。

え〜、ビタミンEはカボチャ・ひまわり油・アーモンドなどに多く含まれ、強力な抗酸化作用を有しているわけなのですが、ただし、効果的な分量を食品だけから摂取するのは不可能なようです。

 

 
例えば、カボチャなら1日に50キロ、アーモンドなら500粒食べる必要があります。サプリメントが必須のようですね。ただ、現在の処方薬では症状の改善率が必ずしもよくない事情を考慮すれば、ビタミンEの大量投与には希望が持てると言えるでしょう。

 

ビタミンEには活性酸素による「血中コレステロールの酸化予防」「動脈硬化の進行を防ぐ」効果もありますので、まずは日常的にカボチャやアーモンドを積極的に食べましょう!

こちらも農薬や中国産のリスクにだけは注意しましょう!

 
 
 

カルシウムの過剰摂取は動脈硬化を早める!?

アメリカで、カルシウムに関する研究が18万人の男女を対象に18年間行われました。その結果、「カルシウムの過剰摂取は心血管障害による死亡率を高める」ことがわかったのです。

この過剰摂取基準量は、牛乳にしてコップ5杯分。もしかしたらこれくらい飲んでいる人がいるかもしれませんね。

 

原理としてはこうです。

血中でカルシウムとリンが結合して石灰化する → 動脈硬化に!

 

ただ、これには男女差があり、過剰摂取の害があるのは男性のみ!!

女性の場合はむしろ骨粗鬆症の予防に繋がっており、男性とは逆に死亡率が下がっています。

 

【結論】

男性はほどほどに、女性は積極的にカルシウムを摂取していくべし!

 
 
 

葉酸は腎臓病に効く

 

中国の研究施設のレポートによれば、「降圧剤が必要なほどに血圧の高い60歳以上の腎臓病患者」1万5000人に葉酸を毎日0・8ミリグラム投与し、4年超の経過観察を行ったところ、病状の進行が抑制されたそうです。

その抑制率は約10%。

 

「ん?そんなに効果ないんじゃないの?」と思われるかもしれませんが、現代の医薬で腎臓病の進行を遅らせるのは困難なテーマだとされている中、これは画期的な報告なのです。

ただし、1日0・8ミリグラムの葉酸を摂るにはホウレンソウを4束も食べなければなりません。しかも、ホウレンソウの過剰摂取には弊害もあるため、そんなに食べるわけにはいきません。つまり、食品からではなく投薬が必要になるでしょう。

ここでは、葉酸が腎機能の維持に資する可能性があるということを憶えておきましょう。

 
 
 

「高血圧なら味噌汁を飲みなさい」は本当か?

 

『高血圧ならみそ汁を飲みなさい!』というタイトルの本が出版されていたので読んでみたのですが、そこには、

 

「食塩摂取量が増加しても平均寿命には変化なく、食塩摂取量が多くても関東信越各県のように平均寿命が高いところもあります」と書かれており、これまでの通説「塩分の摂り過ぎは早死に繋がる」を真っ向から覆していました。

 

さらに、みそ汁の効能も謳っているのです。

「味噌汁を1杯飲んでも3杯飲んでも収縮期、拡張期のどの血圧にもまったく差はありませんでした。逆に、たくさん飲むと血圧は下がるという結果も大規模な疫学調査では見られています。」

 

著者は、「塩分の摂取量は気にせず、大豆発酵食品であるみその持つ降圧剤としての役割に加え、美肌効果や抗がん作用にも目を向けるべきだ」と主張しているのです。

 

しかし、『医者が絶対にすすめない「健康法」』の著書、新潟大学の岡田正彦名誉教授はこう指摘しています。

「塩分の摂り過ぎが高血圧を引き起こすというのは、医学的根拠に基づいたものです。高血圧を治すためにみそ汁を飲むなんてことをすれば、逆にリスクを高めてしまうことになります。大豆に含まれるイソフラボンなどの抗酸化作用を得たいのであれば、豆腐などから摂ればいいわけです。」

 

また、他の専門家はこう述べています。

「人間には、塩分感受性と非感受性の2タイプがあります。塩分を摂っても血圧の上がらない非感受性は全体の4~5割。そのタイプの人であればみそ汁をいくら飲んでも構いませんが、高血圧に悩んでいる人はほぼ感受性なので、無理に飲むようなことは絶対に避けるべきです。」

 

こうも専門家たちが口を揃えて「高血圧なら味噌汁を飲みなさい」に異論を唱えているわけなのですが、これに対しこの本の著者は本当のところどう考えているのでしょうか?

 

 

 

終わりに

「高血圧なら味噌汁を飲みなさい」の著者は、本音をこう語っています。

 

「単に塩分を減らすのではなく、減らすのと同等の効果を得られる食品としてみそ汁をお勧めしたいのです。」

「とはいっても、みそ汁で高血圧治療なんてあり得ないのですが…。」

 

要は、編集者に押され「中身は二の次。まずはタイトルありき。」になったようなのです。

 

つまり、「高血圧なら味噌汁を飲みなさい」は真っ赤なウソの情報なのです!目に付くタイトルで金儲けをするなんて許せませんね!

というわけで、世の中の情報には嘘がいっぱいです。それらを見極める力を、皆さんにはぜひ身につけていただきたいものです

 
 

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