ゲームのおかげで引きこもり・うつ病を克服した人の話

 

「私はIngressのおかげでうつ病を克服することができました」

 

そう話すのは30代の男性Aさんです。Aさんは現在の会社に新卒で入社し、16年間勤務していました。仕事も人間関係も順調だったといいます。しかし、転勤により職場環境がガラリと変わってしまい、新たに上司となった人物に目の敵にされてしまったのです。

 

Aさんは、いまや市民権を得てしまった上司のパワハラにより、メンタル・バランスを崩してしまい、ついには、会社に行くだけで吐き気を覚えるまでになってしまったのです。

やがてトイレに引きこもるようになり、この異変に気付いてくれた同僚により救われたAさんは、その後「重いうつ病」と診断され、ひとまず会社に行かなくていいようになったのです。

 

 

 

部屋から1歩も出られない日々

会社を休職することになったAさんは、その後何もする気がおきず、自分の部屋から1歩も外に出ない日が半年くらい続きます。ベッドの中から出られない。。。

 

実家暮らしだったのは幸いでした。

しかし、寝てもすぐに目が覚めてしまう重度の睡眠障害に陥り、大量の睡眠剤と精神安定剤、強い抗うつ剤を飲まざるを得なかったのです。それでも状況は改善せず。。。

 

自分に合う薬を見つけるまでに1年。しかし、合う薬が見つかってからは徐々にテレビを観られるようになり、家族とも会話できるようになっていきます。

それからようやく薬の効果が出はじめ、自宅から半径100mくらいまでなら外出できるようになります。主治医からは「薬をちゃんと飲むこと、そして決まった時間に起きること。この2つができるといいね」とアドバイスされたそうです。

 

 

 

Ingressと出会う

症状の揺り戻しを繰り返しつつも、主治医のアドバイスに従って朝6時に起床し、家の周りを散歩する生活が続きます。しかしここで1つ問題が。復職できる期限が迫っていたのです。

(今の自分にはまだとてもできないな…)

 

ゲームのおかげで引きこもり・うつ病を克服した人の話

 

そこで正式に会社を辞めることを決意し、治療に専念する道を選びます。ちょうどそんな時、知人が「Ingress」の存在を教えてくれたのです。

(ようやくここでIngressの登場です)

 

Ingressとは、ポケモンGOのベースにもなっているスマホでプレイする位置情報ゲームのこと。

 

その知人は、「Ingressがうつ改善に効果がある」ことを知り勧めてくれたんです。このゲームをきっかけに、毎日外出するようになります。次第に行動範囲が広がり、このことを主治医に話したところ、

「軽い運動はいいことです」と褒められたそうです。ジョギングやジムは肉体に負荷がかかるため勧められないけれど、散歩や街歩きはいいことだと。

 

その後もAさんは、Ingressを通して少しずつ行動範囲を広げることができました。出掛けることが苦痛でなくなり、ついには新し仕事に就くことができたのです。

 

ゲームのおかげで引きこもり・うつ病を克服した人の話

 

もちろん、2年間のブランクがありますし、まだ治ったわけでもありません。今すぐ、昔のようにバリバリ働けるわけでもありません。そこで会社と相談し、まずは会社に行って帰ってくるというところから徐々に慣らし、週3日、1日4時間勤務で事務作業をすることになったのです。

 

はじめは1日4時間会社にいるだけもしんどかったAさんですが、月日が経ち、現在ではフルタイムで週4日働けるまでに回復したのです。

ただ、完治したわけではありません。症状は治まっているけれど、何がきっかけで悪化するかはわかりません。それでも、薬が軽くなったことで大好きなお酒も飲めるようになり、友人や同僚たちと楽しく過ごせるようになってきました。

 

 

 

AさんにぴったりだったIngress

もともと凝り性で、数字的目標があると頑張るタイプのAさんには、ただ歩いて構築していくだけでなく、個人の実績にも細かい目標を設定できるIngressというゲームがピッタリだったのです。

 

Ingressがもたらしてくれた恩恵は2つ。

 

1つは、1人でも行動範囲を広げられたこと。そしてもう1つは、地域のコミュニティーに参加したことで他者との繋がりが持て、良いリハビリになったこと。

 

当然、薬や家族のサポートがあってのことですが、Ingressを始めたことで行動範囲を広げられたこともかなり大きかったようです。

 

 

ゲームのおかげで引きこもり・うつ病を克服した人の話

 

 

Ingressの特徴

Ingressは、ゲームそのものをベースに、さらにそこからいろんな活動や大小の派生イベントが生まれやすいのが大きな特徴です。ゲームを楽しみながら、普段の自分ならまったく経験しないであろう体験ができ、それがさらに新しいことにチャレンジしてやろうという気持ちにさせてくれるのです。

即効性はありませんが、長い時間をかけて少しずつ変わっていける良いきっかけをもたらしてくれたIngress。たかがゲームと侮ってはいけません。Aさんは言います。「もしIngressに出会えていなかったら、どうなっていたかわからない。」

 

うつの人は、他者からのアドバイスを聞きたくない状態の人が多いものです。そこで、私から特にIngressを推奨するようなことはしませんが、どんな形であれ、社会復帰に貢献してくれそうな「何か」を見つけることはとても大事なことだと思うのです。

もしもあなたが、あなたの大切な人がうつ病に悩み苦しんでいるのだとしたら、そんな「何か」を自分のタイミングで、自分に合ったものを見つけていただければと思います。

 

 

輝いていたあの頃を…

そして素敵な笑顔を取り戻せますように…

 

 

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