「遺贈寄付」も視野に悔いのない終活を

高齢化が進む中、人生の最期に向けていかに準備するかを考える「終活」への関心が高まっています。

高齢期の医療や介護を疑似体験できるボードゲームや、葬儀・相続について学ぶセミナーが人気なのです。

 

そして、「おひとりさま」の増加もあり、身元保証の支援や遺贈寄付に関する相談へのニーズも年々増えてきています。

 

 

 不安を解消するために 

現在、全国各地の企業や自治体は、葬式や相続、遺言信託について学べる「終活フェア」を開催しています。

これにより、生前に「葬祭関連にかかる費用」を知ることができ、不安を解消でき、それ以外の貯蓄を第二の人生に有効に使って楽しむことができるわけです。

 

最近では、都心部を中心に単身世帯が増加し、「家族に迷惑をかけたくない」といった事情を背景に、「病院や施設に入る際の身元保証を引き受けてほしい」「死亡届けや年金の停止手続きを頼みたい」といった問い合わせが増えているのです。

 

「遺贈寄付」も視野に悔いのない終活を

 

 

 疑似体験 

近年、ボードゲームを通じて「高齢に伴う心身の低下や病気によりどんな状態になるのか」「かかる費用や利用できる支援にはどんなものがあるのか」を学び疑似体験できる催しが活況となっています。

この目的は、家族と楽しく対話しながら準備する機会を持つということ。

 

ゲームはすごろく方式で、高齢者役と家族役の2人一組でチームを組みます。一周ごとに年金と家族の給与が入り資金となります。

一方、高齢者はマスを進めるごとに病気などで心身の機能が低下するため、資金を使って治療したり福祉サービスを利用したりしなければなりません。

 

場合によっては「脳梗塞」や「認知症」になることだってあるリアルなゲームなのです。この時、体の状態によって介護保険制度が適用されたり受けられるサービスを選んだりもするわけです。

 

終活で考えるべき項目リスト

 

 

 日本財団の「遺贈」に対する取り組み 

日本財団は、「遺贈」による寄付や終活に関する相談を無料で受け付けるサポートセンターを開設しました (2016年春)。

「遺贈」に関しては、どんな団体にどんな形で寄付をしたいのかを相談に乗ってくれます。相続の問題や遺言書の作成方法などについては、専門家と連携しながら相談に応じてくれます。

 

(遺産は通常、法定相続人が受け取るため、施設や団体に寄付したいと思っていても、遺言書がないと「遺贈」はできないのです)

 

 

 終わりに 

私の知人で都内に住む40代の女性は、今年、夫を心筋梗塞で亡くしました。彼女は「子供はいないし、財産の一部を心臓の研究に役立ててほしい」と考えています。

私は「まずは専門家に相談してみたら」と勧めました。

 

日本において「遺贈」の文化が広がっていくにはまだまだ時間がかかりそうですが、少しずつ、寄付する側と寄付される側の双方を支援する体制が強化されていく必要があるでしょう。

 

人生の終わりを考える時、「社会や人のために役立ちたい」と考える気持ちは大切です。

家族への遺産以外に、「第二の人生を楽しむための資金」と「社会貢献の資金」を分けて考え、有効な「終活」を行っていただければと思います。

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