アスペルガーとADHDに共通する特徴と違い

 

アスペルガー症候群とADHD (注意欠陥・多動性障害) の症状には幾つもの共通点があり、これらを識別することは非常に困難です。

個人的には「敢えて識別する必要はない」とも思うのですが、念のため、ここでは「共通点」と「違い」について簡単に紹介しておこうと思います。

 

 

 

 

 ADHDの特徴 

 

ADHDの特徴は主に、「不注意」「衝動性」「多動性」の3つに分類されます。女性の場合「多動性」は少なく、「不注 意」「衝動性」が目立つ傾向にあると言われています。

3つの中で「多動性」の症状が一番わかりやすいということもあり、女性のADHDの方を判断するのはそう簡単ではありません。

「不注意」「衝動性」は、「怠けているだけ」「単なる性格だ」と誤解されることもあるので、「そもそも発達障害ってなんぞや?」ということにもなるのです。

 

 

《ADHDの症状》

・気が散りやすく集中できない

・飽きっぽく長続きしない

・場当たり的な行動が目立つ

・転職・離婚・転居が多い

・期日を守れない

 

・途中で挫折する

・事故に遭いやすい

・単純作業が苦手

段取りが悪い (不注意)

衝動買いをしてしまう  (衝動性)

 

・ケアレスミスが多い

衝動的な発言をしてしまう (衝動性)

・やるべきことを先送りにする

・そそっかしくミスや忘れ物が多い

 

 

サザエさんはADHD?

 

 

   ADHDは長いあいだ男性の発達障害だと考えられていましたので、診断基準は男性をイメージして作られており、女性は診断されにくいという問題があります

   女性と男性では「症状が生じるメカニズム」や「治療法」が全く異なりますのでその点注意が必要です。

 

 

 

 

 女性のADHDの特徴 

 

例えば、1時間にどれだけのことができるかを考えるとき、料理、片付け、着替え、 化粧の全部をできると思ってしまいます。段取りが悪い (不注意)

それから、安いからといって無駄な物を衝動買いしてしまうのも女性のADHDに多い特徴の一つです。衝動買いをしてしまう  (衝動性)

 

また、会話の際、相手の話が 終わらないうちに自分が話し始めてしまったり、相手を傷つけることをバッと言ってしまったりする人もいます。衝動的な発言をしてしまう (衝動性)

結婚などの重大な決断もよく考えずにしまう人が多く、衝動的に子どもを叱りがちです(衝動性)

 

衝動的に子供を叱る親は発達障害かも

 

 

 

 

 アスペルガーの特徴 

 

《アスペルガーの症状》

・白黒はっきりつけたがる

・悲観的に考える

・お金の管理ができない

・服装を気にしない

・興味のないことをしたがらない

 

・「いつも通り」を好む

・長く同じ物や食べ物を好む

・冗談が通じない

・びっくりしやすい

 

・暗黙のルールがわからない

・言葉の裏の意味を理解できない

・曖昧な指示を理解できない

・騙されやすい

 

 

騙されやすいあなたは発達障害かもしれません

 

 

 

 

 アスペルガーとADHDの共通する特徴と違い 

実は、アスペルガーとADHDは症状がとても似ているため、自分がどちらなのかわからず戸惑っている方も多いのです。

 

ADHDは衝動的、アスベルガーはこだわりが強い

 

…とそんな簡単に区別できるものではありません。

 

 

 

 

《アスペルガーとADHDの共通する特徴と違い》

 

 片付けられない

 

アスペルガーの場合、きっちりやらないと気が済まず、一つ一つものを並 べていくのに時間がかかりすぎてなかなか終わりません。

ADHDの場合、なんでも雑に収納してしまい、結果的に片付きません。

「片付けられない」という結果は同じでも、そこに至るまでの 行動は異なります。

 

 

 買い物が下手

 

アスペルガーの場合、こだわりがありますから衝動買いはしません。「こんなイメ ージ」と思っている洋服があらわれるまで買おうとしないのです。良いものが好きですからブランドに凝り出すとキリがありません。

ADHDの場合、衝動的に多くの物を買ってしまいます。「安く買いたい」「こんなタイプが好き」は変わりませんから、買ってしまって家に帰ると同じような洋服が何着もある、といった状況 になります。

 

衝動買い好きなあなたは発達障害かもしれません

 

 

 

 

 まとめ 

アスペルガーの人はよく「相手の気持ちがわからない」と言われますが、ADHDの人はどうなのでしょうか?

ADHDの人は、本来、相手の気持ちがわかります。ただ、「衝動性」や「不注意」の特性により、まるで「気持ちがわかっていない」ように感じられてしまうのです。

 

   ADHDの場合、症状によっては治療薬さえ飲めば「できなかったこと」ができるようになりますので、一度かかりつけの医師に相談してみてください

※   アスペルガーには今のところ特効薬がなく、治療法は異なります

 

 

発達障害の種類と概念、識別法

 

 

しかし、実のところ、「ここからが発達障害」という線引き自体難しく、発達 障害の特徴として挙げられる「注意不足」や「コミュニケーション障害」は誰にでもある程度はみられるものなのです。

「ADHDでもあり、アスペルガーでもあり、しかしながら単なる性格ということで、そうではないかもしれない…」

 

何だかよくわからなくなってきましたね。まあ、どうだっていいじゃないですか ☆

さあ、後ろ向きにならないで、長所に目を向けて、前を向いて、笑顔で暮らしていきましょう☆

 

 


最終更新日:2017/11/30