NISAで損しないために知っておくべきこと

 
NISAで損失を出さないための対策としては、「絶対に値下がりしないものを購入する」「万が一損失が出た場合はすぐに売る」などが考えられますが、そう上手くいかないのが投資ですよね。

仮に、早めに損失を確定させる (損切りする)と痛みは小さくなりますが、その後、価格の上昇がある、かもしれません。「そう簡単に損切りなんてできない」

 

「欲」って恐ろしいですねー。

 

そのようなことも踏まえながら、

ここでは「NISAで損しないために知っておくべきこと」を幾つかお伝えしていきたいと思います。

 

 

 

 「NISAで損しないために知っておくべきこと」 

 

 

その1:「ナンピン買い」を知る

例えば、「投信A」を10,000円で1口購入したとします。その後「投信A」が値下がりして8,000円になったとします。

このタイミングでもう1口購入すると、1口の平均購入単価は9,000円。ここから再び「投信A」が9,000円まで値上がりすれば、損はなし。

ただ、さらに価格が下る可能性もあるので気をつけましょう。

 

 

その2:「ロールオーバー」を知る

5年間の運用期間が終了する時点で買った商品が値下がりしている場合、翌年の NISAに値下がりした商品を移管させ、値上がりするのを待つという手もあります。

次の5年の運用で損失が小さくなるか利益が出れば良し!

 

ただし、現時点ではNISAは2023年までの期限付きの制度ですから、2024年以降はこの方法が使えません。

 

逆に、例えば平成26年に100万円で買ったNISAが値上がりして150万円になっている場合、平成30年が5年目です。平成31年からの非課税枠にロールオーバーできますが、ロールオーバーできるのは120万円まで。

残りの30万円は売ってしまうか、NISA口座ではない口座に移す必要があります。

 

NISAで損しないために知っておくべきこと

 

 

その3:NISAで買った後に値下がりした株を、NISA以外の口座に移す場合には注意が必要

5年間の非課税期間が終わり、50万円から20万円に値下がりした株をNISAではない口座に移したとします。しばらくすると、嬉しいことに20万円から50万円まで価格が上昇。

「やれやれ、ようやく株価が戻った。もうここで売ってしまおう」と考え50万円で売ッたとします。すると、「20万円で買った(ことになっている)株で譲渡益30万円が発生したこととなり、30万円×20.315%(60,945円)が課税されてしまうのです。

 

え〜〜〜

実際には50万円で買って50万円で売ったので全く利益が出ていないのに…

 

なぜか課税されてしまって約60,000円の損です。

信じられませんよねー。

 

 

その4:「株式比例配分方式」を知る

NISA口座を作ったら「配当金等受取方式」は必ず「株式比例配分方式」にしましょう。

配当金受取方式は、その名の通り配当金の受け取り方のことでいくつか種類がありますが、株式比例配分方式以外だと配当金に課税されてしまいます。

 

 

 

 

 まとめ 

NISAはまだまだ進化中の制度です。現状では、使い勝手があまりよくない部分もありますが、国が詐欺師でない限り、改善されることでしょう。

もしかしたら国は本当に詐欺師・ペテン師なのかもしれませんが(苦笑)

 

ただ、デメリットやマイナス面にばかり気を取られて「120万円までの投資の利益が 全額非課税」というメリットを捨ててしまうのはもったいないこと。

NISAにおいてハイリスク・ハイリターンな商品を運用することは「諸刃の剣」ですが、以上のような特徴があることをよく把握した上で、NISAの有効活用を検討していただければと思います。

 

NISA制度はどうみても長期投資向きの制度設計です。「割安で成長が期待できる株」や 「外国株式ファンド(新興国)の投資信託などを買うのが良いのではないでしょうか。

 


最終更新日:2017/11/29