失敗しない投資信託の選び方 (ネット証券会社のスクリーニング機能を使って)

 

NISA(ニーサ)確定拠出年金の普及に伴って、何らかの形で投資信託に触れる方が増えてきています。(ご存知のように) 投資信託は、1万円以下の少額資金でも分散投資ができますし、運用をプロのファンドマネージャーに任せておけるとても便利なものなんです。

ただ、失敗しない「投資信託の選び方」についてはまだまだ普及しておらず…

 

そんなこともあってか、投資信託のネット経由申込数は5%程度しかないようです。品揃えも、手数料も、ネット証券が大手証券会社やメガバンクより優位に立っているにも関わらず、です。

多くの個人投資家たちは、(日頃から付き合いのある) 証券会社や銀行の営業担当者経由で投資信託を購入しているのです。この現実の背景には、「投資信託の選び方が分からない」という個人投資家の悩みがあるのではないでしょうか。

 

確かに、数ある投資信託の中から、「最も値上がりする投資信託」を見つけるのは、経験者でも難しいことです。

そこで今回は、比較的低リスクで、経済合理性に優れた投資信託を選ぶ方法を探ってみたいと思います。

 

 

 

 

「投資信託」 これで選んではいけない!

 

① 人気ランキング

誰しも「これ、人気商品ですよ」「みんな買っていますよ」と言われると、つい心が揺れ動くものです。しかし、投資信託選びにおいては、人気ランキング & 売れ筋は、あくまで参考程度にしておきましょう。

 

 

もちろん、優れた商品が正当に評価され、人気になる投資信託もあります。ただ、日本においては、大手証券会社の販売力によって一気に売れ筋になるケースもあるのです。

 

 


② 分配金

毎月分配型投資信託、特に高額の分配金が支払われる投資信託は、日本で最も人気の高い投資信託の一種です。シニア世代を中心に、毎月口座にお金が振り込まれることの安心感がヒットの要因となっているようです。

ですが本来は、その運用益を再投資し、税金の支払いを最小限にして効率的に資産を増やすべきなのです。

 

 


③ 過去の運用成績は関係ない

実績を考慮したくなるものですが、投資信託においては、過去の運用成績と将来の運用成績は無関係だと考えましょう。

特に、日経平均やTOPIXといった株価指数に運用成績が連動するタイプの投資信託(インデックス型投資信託、インデックスファンドと言います)については、過去の運用成績と将来は全くの無関係です。

 

ファンドマネージャー(運用担当者)が独自に組み入れ資産や組み入れ銘柄を選定するアクティブファンドについては、腕利きのファンドマネージャーが過去も未来も運用を続けることがわかっているのであれば、過去の成績を見ることにも意味はあります。しかし通常、それはわからないものです。

 

 

 

 

「投資信託」 これで選ぼう!

 

さて、「人気ランキング」「分配金」「過去の運用成績」という “呪縛三兄弟” から解き放たれたところで、いよいよあなたが購入するべき「投資信託」を絞り込んでいきます。

投資信託の選び方には様々な方法があり、絶対的な正解はありませんが、「ダメな投資信託」を選ばないための1つの参考意見として、考えていただければと思います。

 

絞り込みのためのツールとしては、ネット証券が無料で提供しているスクリーニング機能(条件設定をすれば、候補となる投資信託を表示してくれる機能)を使います。

ただ、残念ながらすべての投資信託を取り扱っている金融機関は存在しません。そのため、投資信託の取扱本数が多いネット証券を選ぶことになるのですが、取扱本数が2,000本を超えているSBI証券や楽天証券であれば、困ることはないでしょう。

 

なお、「スクリーニング機能」は以下のように呼ばれています。

楽天証券:投信スーパーサーチ

SBI証券:投資信託パワーサーチ

マネックス証券:ファンド検索

 

 

ネット証券に証券口座を開設して、スクリーニング機能が活用できるようになったら、以下の条件設定をして、確認 & 絞り込み作業を行います。

 

 

① 「純資産」でチェック

設定後間もない投資信託、あるいは資産残高の減った投資信託には、十分な分散投資ができないリスクがあります。(運用する資産の種類にもよりますが)  純資産高の水準は、「100億円以上」を目安にしておけば問題ないでしょう。

上記で紹介した楽天証券、SBI証券、マネックス証券のいずれのスクリーニングツールにおいても、純資産という項目があるので、100億円以上に設定してみてください。

 

最良なのは、時間をかけてゆっくりと純資産が増えている投資信託です。これは、優れた運用成績や商品が評価されている可能性があります。逆に良くないのは、投資信託設定後、すぐに純資産残高が急増し、その後急減したり、徐々に減少したりしている投資信託です。

 

ただし、純資産の推移はスクリーニング機能ではわからず、個別の投資信託のページにしか表示されないので、絞り込みの最終局面でチェックすればよいでしょう

 

 


② 「資産のタイプ」でチェック

いわゆる資産クラス(アセットクラスとも言います)での絞り込みです。国内株式、海外株式、国内債券、海外債券、国内REIT(不動産投資信託)、海外REIT、バランス型(ミックスアセット)といった資産クラスに、どのような配分でお金を投資するかは非常に難しい問題ですが、ここでは、「どの程度の値動きを許容できるか」という観点で絞り込みます。

株式は値動きが大きく、年間 ±30%程度は平気で変化します。つまり、1年間で投資額の3分の1程度を失うかもしれないのですが、その分、上がる時も大きいので、リスクを取っても儲けたい方は株式を選ぶのがよいでしょう(海外株式の場合は為替リスクあり)。

 

一方、債券は通常、1年間で±5%程度の変化です。資産を減らさないことを最重要視しつつ、小さいながらもコツコツと堅実に資産を増やしたい方は債権を選ぶのがよいでしょう(海外債券の場合は為替リスクあり)。

REITは大まかには株式と債券の間に位置するものとお考えください(海外REITの場合は為替リスクあり)。

 

株と債券を組み合わせたい方は、株の投資信託と債権の投資信託をそれぞれ買うか、あるいはバランス型(ミックスアセット)の投資信託を選ぶのがよいと思います。

 

 


③ 「償還日」でチェック

投資信託は、基本的には長期投資を前提とした金融商品です。最低でも今後10年間は運用が続く投資信託を選びたいところです。

楽天証券のスクリーニングツールであれば、償還日による絞り込みができます。SBI証券やマネックス証券の場合は、個別の投資信託ページで償還日を確認するようにしてください。

 

 

 

④ 「販売手数料」でチェック

投資信託を購入する際には「販売手数料」(買付手数料)が発生します。投資額の2〜3%が一般的です。仮に3%だとすると、100万円投資した瞬間に手数料が3万円かかり、97万円からのスタートになるのです。

ところが、中には “ノーロード”と呼ばれる、販売手数料が無料の投資信託もあります。販売手数料はあなたの資産を確実に目減りさせるものですから、最初はノーロードの投資信託を選ぶとよいかもしれません。

 

「ノーロード限定ではどうしても気に入った商品がない」というのであれば、販売手数料が発生する投資信託も候補に入れて再検討するという流れでよいと思います。

ここで1つ覚えておいていただきたいのは、販売会社によって手数料が異なるということです。同じ投資信託でも、A証券では3%、B証券では0%(ノーロード)ということがごく普通にあります。

 

さあ、ここまでくれば、多くても数十本程度には絞り込まれてきたのではないでしょうか

 

 


⑤ 「信託報酬」でチェック

信託報酬というのはだいたい年に1%くらい、投資信託を保有している間ず〜っと発生してくるコストのことです。日経平均株価やTOPIXといった株価指数に連動する値動きを目指すインデックス投資信託の信託報酬は安く、ファンドマネージャーが独自に組み入れ資産を選び、インデックスを上回る運用を目指すアクティブ投資信託の信託報酬は比較的高い傾向にあります。

残念ながら、楽天証券、SBI証券、マネックス証券のスクリーニング機能では、信託報酬の水準で投資信託を絞り込むことまではできません。④まで実行したら、選ばれし (条件をクリアした) 「投資信託の一覧表」の中から、信託報酬をチェックしてみてください。

 

「信託報酬」の目安としては、インデックス投資信託の場合は0.5%程度、アクティブ投資信託の場合は1%程度です。1.5%を超える場合は、その投資信託の運用内容やファンドマネージャーの実績などをじっくり吟味し、本当に費用に見合った運用サービスが受けられるのかを検討する必要があります。

また、投資信託を解約する際に発生する信託財産留保額というコストもありますが、これは解約額の0.5%までを基準に考えるとよいでしょう。

 

 


 

⑥ 「分配金込・再投資後基準価額のチャート」をチェック

数本程度に絞り込めたら、最後に投資信託の「分配金込・再投資後基準価額のチャート」(折れ線グラフ)を確認してみましょう。②で資産クラスを選んでいるので、ある程度価格変動リスクのイメージは掴めていると思いますが、

あなたが選んだ投資信託の値動きがどの程度であったかを視覚的に確認することで、投資信託購入後に「えっ、こんなはずでは」と後悔するのを防ぐことができるでしょう。

 

 


⑦ 最後は、あなたの「好み」「直感」で決めっ!

上記の方法で2つか3つまで絞り込めたら、あとはあなたの「どれにしようかな…」で1つ選んでみてください。もちろん、資産に余裕があれば、全てを購入しても良いでしょう

宝くじでもそうですが、始めなければ何も起こりません。投資信託はギャンブルではありませんから、まずは練習のつもりで一度やってみることをオススメしたいと思います♡

未来に明るい希望を抱いて…

 
 

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