知っておくべき生命保険の仕組み「責任準備金」「解約返戻金」とは?

 

例えば、銀行が破綻した場合であれば、1人あたり1金融機関1,000万円とその利息は全額保証されます。一方で、保険会社が破綻した場合に補償されるのは「責任準備金の9 割まで」とされています。

「ん?責任準備金っていったい何?」と思いませんか。

 

 

◉  責任準備金とは…

保険会社が将来支払う保険金や給付金のために積み立てている準備金のことです。「保険料を集めたはいいけど支払うお金が足りない」なんてことがないように、国は保険業法によって責任準備金を積み立てることを義務付けています。

 

実は、責任準備金は、生命保険の仕組みを知る上でとても大切なキーワードとなります。今後の保険の見直しや現在の保険の仕組みを理解する上でとても役に立ちます。

 

 

そこで今回は、『責任準備金』について説明したいと思います。

 

 

 

「責任準備金」と「ソルベンシー・マージン」の違いについて

保険契約者に保険金を確実に支払うため、保険会社は保険料の中からお金を積み立てています。これを「責任準備金」といいます。上述した通り、保険業法という法律で定められており、保険会社は必ず一定額以上の責任準備金を積み立てておかなければなりません。

責任準備金の金額は、基本的には将来保険会社が支払う保険金や給付金の予定額から、将来保険会社が受け取る予定の保険料収入を差し引いて求められます。万が一、責任準備金の金額が足りない場合には、監督機関から保険会社に対して行政指導などが行われます。

 

 

このように、「通常予測されるリスクに備えたもの」が責任準備金なのですが、もう一つ、「ソルベンシー・マージン」というものがあります。ソルベンシー・マージンとは、「通常の予測を超えるリスクに備えたもの」ということになります。

例えば、予想もできない大災害や株の暴落などは保険会社にとって大きな負債になります。東日本大震災のような恐ろしい震災が、毎年のように起こってしまったら保険会社は保険金を給付し続けることができなくなってしまうのです。

 

そのようなことが起きても会社が存続できるように、保険の約款には『戦争その他の変乱、地震、噴火または津波によるとき』は保険金の免責事由に該当すると明記されています。

ただ、今までの大震災ではこの免責事由にとらわれず、多くの保険会社はしっかりと保険金の給付を行ってきました。しかし、このような震災で保険金が給付できるのは、保険会社が予想を超えるリスクにしっかりと備えてきたからなのです。

 

 

 

「責任準備金」と「解約返戻金」の違いについて

もうひとつ、責任準備金とよく混同されやすいものとして「解約返戻金」があります。解約返戻金は、生命保険契約を解約したときに契約者に払い戻されるお金のことです。

実は、責任準備金から保険会社のコストなどを差し引いたものが解約返戻金として契約者に払い戻されるという仕組みになっています。

 

◉ 責任準備金  ー 会社のコスト = 解約返戻金 となります。

 

 

※ ただし、契約後3年以上経過すると責任準備金と解約返戻金はほぼ同じ金額になります

 

これは、3年以上経過すると保険会社のコストがほぼ0に近づくからなのです。そこで、責任運備金を知りたいときは、解約返戻金が目安になります。

 

仮に生命保険会社が破綻した場合、契約は生命保険契約者保護機構に 移行され、契約者は守られるわけですが、その保護対象は「責任準備金の9割まで」。。。

 

よって、あなたが加入している保険会社が仮に破綻したとしても、基本的にはそんなに心配することはないでしょう。

 

「責任準備金」はあまり馴染みのない言葉ですが、生命保険の仕組みを理解するにはとても大切なキーワードです。これを機に、一度ご自身の加入している保険の責任準備金を調べてみてはいかがでしょうか。

 

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