急性胃腸炎に大事な食事制限後の再開方法

 
胃腸炎にかかってしまったら、まずは絶食が基本です。特に、吐き始めて3~4時間は食べたり飲んだりしない方が良いでしょう。

その後少しずつ、ゆっくりと飲み物を飲むことから始めるのですが、ここで (糖分の高い) ジュースや (脂肪分の多い) 乳製品を飲んでしまうとまた吐いてしまいます。最初はお茶かスポーツドリンク、経口補水液が良いでしょう。

 

 

 

 

 食事の再開方法 

「そろそろ食べられそうかなー」という段階で食事をすると、嘔吐や下痢が再開してしまうことがあります。きちんと回復していない時に食べても消化できませんので、まずは食べるより、1日でも早く胃腸を元気にすることの方が先決です。

 

しっかりお腹が空いて「何か食べたい!」となるまでは食事はやめておきましょう!

 

食欲が出てきて元気が戻ってきたらいよいよ食事再開です。おもゆ (多量の水分を加えてよく煮た薄いお粥の上澄み液のこと) や野菜スープ、すりおろしリンゴなどの流動食から始め、徐々に消化の良いおかゆやうどん、豆腐やヨーグルトと進めていくのが望ましいでしょう。ゼリーでもいいのですが、果肉の含まれないものを選んでください。

 

急性胃腸炎に大事な食事制限後の再開方法

 

食事の回数は、1回の量を少なくして、1日5~6食と回数を増やすようにします。徐々にペースト状、普通食と変えていきますが、調子が悪くなるようなら元の食事に戻しましょう。

ポイントは、赤ちゃんに離乳食を進めるように、徐々に徐々に通常の食事に戻していくこと。

 

食材は細かく切り、よく煮込んで柔らかくして、胃や腸に負担をかけないようにしましょう。また、脂肪の多い食事や菓子類、繊維質の多いきのこ・こんにゃく・海草は避けます。腸に刺激の強すぎる香辛料やニラ・ニンニクなども避けましょう。

アルコールは脱水を起こしやすくなるので良くないですよ。

 

 

 

 

 できるだけ早めの食事再開を目指そう! 

長すぎる食事制限は回復を遅らせることにもなります。症状の程度や個人差にもよりますが、基本、吐き気や嘔吐は半日もすれば和らいでくるはずですので、そのタイミングで少しずつ軽いものから食べるようにしてみましょう。

食事再開のタイミングの目安は「3時間吐いていない」こと。これを一つの再開基準とし、症状が軽くなったと感じられたらなるべく早い段階で食事を再開しましょう。

 

完全な普通食に戻れるのは、食事を再開してから4~5日ほど経ってからと考えておいてくださいね。

もちろん、普通食に戻ってもいきなり今まで通りの味付けではいけません。素材の旨みを生かした薄味から始めましょう。脂っこいもの・香辛料・炭酸・冷たいものなどは症状をぶり返す恐れもありますので、しばらく控えておきましょう。

 

急性胃腸炎に大事な食事制限後の再開方法

 

 

 

 

 おわりに 
急性胃腸炎の治療の基本は水分補給と食事制限です

 

まずは下痢や嘔吐で失われた水分をきちんと補給して、脱水症状を起こさないようにしないといけません、発熱がある場合には尚更ですね。

次に、症状が軽くなるまでは食事を控える必要もあります。軽くなったら流動食から段階を踏んで食事を再開していきましょう。

 

ただし、症状が一向に軽くならず、下痢・嘔吐が続き、「水分を取れない」状態が続くようであれば迷わず病院に行ってください。

特に子供の場合、重度の合併症を引き起こす可能性もありますので、早めの受診を心掛けておきましょう。

 

 

 


最終更新日:2017/11/29