下剤すら効かない「便秘」はなぜ女性に多いの?

 
よく便秘になると「何日も◯◯こが出ない」と言いますが、そもそも、何日以上出ないことが便秘なのでしょうか?お腹が張ってもすぐに便が出るなら便秘とは言わないのでしょうか?

普段はスムーズなお通じがあっても、時々便通が悪くなる、なんてことあるでしょ?

 

そこでここでは、「便秘とはどんな状態を指すのか?」「受診するのは何科?」「便秘はなぜ女性に多いのか?」などについてまとめてみました。

よかったら、お腹をマッサージしながら読んでみてくださいね♡

 

 

 

 

 便秘のメカニズム 

通常食べ物は、口から入って胃・小腸を通り、消化・分解されて食べカスとなり、大腸へと進みます。次に、大腸の最後の部分「直腸」にたどり着き、便意が起こって排便となるわけです。

この一連のサイクルは24〜72時間程度。もちろん、人によって食べる量や頻度が異なるため、排便が作られるペースや排出量は違ってきます。

 

ちなみに、便に必要な水分や善玉菌が不足していると全ては排出されません。少しずつ大腸に蓄積されてしまうのです。蓄積される量が増え、水分が奪われ、便が硬くなり…

これが繰り返されることによって「便秘」となってしまうのです。

 

 

 

 

 便秘がひどいと1か月も排便がない! 

便秘が酷くなれば、なんと1ヶ月以上も便が出ないなんてことも…
しかし食べる量はいつもと変わりません。いったい、その食べカスはどこにあるのでしょうか?

それは…

 

そのまま大腸にとどまることになるのです!

 

大腸の長さはおよそ1.5メートル。直径6〜8センチ。まるで大型のホースのようですよねー。これだと、たとえ便が1ヶ月くらい出なくても、大腸の収納力からすれば何の問題もありません。

 

下剤すら効かない便秘はなぜ女性に多いのか?

 

 

 

 ひどい便秘には下剤も効果なし 

酷い便秘になってしまうと、たとえ下剤を使ったとしても便意すら感じなくなってしまいます。そのため、そうなる前に手を打つ必要があるのです。

 

仕事の都合などでよく便意を我慢する人は注意してくださいね

 

我慢を繰り返してばかりいると、腸の働きが鈍くなり、便意が起こりにくくなってしまうのですから。日頃から、便を硬くしないためにも1日1.5リットルくらいの水分は摂るようにしましょうね。

また、質の良い便を作り出すために、乳酸菌やそのエサとなるオリゴ糖、食物繊維をしっかり摂りましょう。

 

 

 

 便秘は何科を受診すべき? 

便秘の原因は様々で、症状は人それぞれ異なります。そのため、原因を取り除いたつもりでいても実は全く見当違い、なんてことだって十分にあり得るのです。

一言に「便秘」といっても結構厄介ですね。

 

さて、それでは何科を受診すれば良いのでしょうか?

 

一般的には、消化器内科か胃腸科にかかることになります。治療法は病院や医者によって多少異なりますが、まず問診で患者が「どのタイプの便秘なのか」を判断し、場合によっては腹部触診やレントゲン検査まで行われた後に薬が処方されます。

 

※ 診断の結果によっては、浣腸で排便を促す処置をすることも

 

※ 血便など何らかの異変があるときは、さらに精密な検査が必要となります

 

下剤すら効かない便秘はなぜ女性に多いのか?

 

 

 

 便秘専門の便秘外来も選択肢の一つに 

便秘が何年も続いていたり、「薬が全く効かない」といった酷い症状であれば、便秘外来を選択するのも良いでしょう。
 
問診のほかに、生活指導、食事指導、血液検査、大腸内視鏡検査などを行ってくれるはずです。

 

 

 

 その他の専門医 

 

・肛門科

便秘だけでなく、切れ痔など肛門トラブルがある場合

 

・漢方外来

漢方薬を用いた便秘解消を望むとき

 

 

 

 なぜ便秘は女性に多いの? 

そもそもなぜ、男性よりも女性の方が便秘になりやすいのでしょうか?

 
 
 

理由① ホルモンバランスの乱れ

女性は、黄体ホルモンが活発な月経間近になると体が水分を溜め込みやすくなります。この時、便に含まれる水分までもが吸収されてしまい、便が硬くなってしまうのです。

(便にはおよそ80%の水分が必要です)

 

ですから、特に生理前は水分をたくさん飲むと良いでしょう。ただし、カフェインは利尿作用があるため控えてくださいね。

 
 
 

理由② 自律神経の乱れ

黄体ホルモンが盛んに分泌される時期は、自立神経が乱れがちになるものです。しかしながら、排便にはリラックスした環境が必要です。

つまり、女性特有のイライラが便秘になりやすい環境を作っているのです。

 

自律神経が乱れてしまうこの時期は、のんびりお風呂に入ったり、意識的に深呼吸してみたり、とストレスを緩和するよう心がけましょう。

アロマオイルを使って軽いマッサージを行ったり、瞑想してみるのもいいですよ。是非、自分なりのストレス解消法を見つけてみてくださいね。

 
 
 

理由③ 食事量が少ない

ダイエットブームもあり、便秘で悩む女性ほど、野菜など低カロリーの食材を好む傾向にあります。確かに、繊維質は腸内の善玉菌を作るには必須ですが、たんぱく質や炭水化物もバランス良く摂取するようにしましょう。

 

 

 

 

 おわりに 
 
場所が場所だけに、「恥ずかしくてなかなか病院へ行けない」という方もいることでしょう。ギリギリまで我慢する人も多いようです。

しかし、自己判断で薬に頼るよりも専門的な指導を受けた方が良いのは間違いありません。妊娠中の方であれば、ホルモンバランスが普段とは大きく異なるため、違和感を感じたらすぐにかかりつけの医師に相談しましょう。

 

普段から腸内環境を良くし、便秘にならない生活習慣を身につけ、医者要らずでありたいものですね ☆

 
 


最終更新日:2017/11/29